高知地方気象台高知空港出張所 八木美樹さん(27) 高知市
天気予報(よほう)はテレビや新聞などで毎日目にするため、物心(ものごころ)ついた時から身近な存在(そんざい)。でも、気象に関係(かんけい)した仕事をしている人が周囲にいなかったので、仕事内容(ないよう)については全(まった)く想像(そうぞう)がつきませんでした。
大学4年の時、公務員試験(こうむいんしけん)に合格(ごうかく)。いくつか官庁(かんちょう)を巡(めぐ)り、気象台も訪(おとず)れました。そこで台長さんの話を聞き、気象学の奥深(おくぶか)さに興味(きょうみ)が。天気予報を発表することに対(たい)するあこがれもありました。
気象台といえば、「明日の天気を当てるところ」と思われがちですが、それだけではありません。私の職場(しょくば)は、航空機(こうくうき)が安全に空を飛べるよう、気象の変化を観測(かんそく)するところ。視界(しかい)や雲の種類、高さなどを測る作業は一日平均(へいきん)で16回に及(およ)びます。悪天候(あくてんこう)時には数分間隔(かんかく)で行うので、土砂降(どしゃぶ)りでも屋上に出て観測。大雨と暴風(ぼうふう)に打たれる台風シーズンは特に手ごわいですね。
天候は刻一刻(こくいっこく)と変わるので、観測は時間との勝負。航空機は、出発してから到着(とうちゃく)するまで絶(た)えず地上からの観測データを必要とします。大勢(おおぜい)の乗客を乗せた航空機に情報(じょうほう)を送(おく)る責任(せきにん)は重大。自分の観測次第(しだい)では、航空機が離着陸(りちゃくりく)できない事態(じたい)も起こります。観測したデータは日本中の空港へ配信(はいしん)。常(つね)に緊張感(きんちょうかん)と責任が伴(ともな)いますが、やりがいも感じます。
ことしで6年目。今は観測の勉強が忙(いそが)しいけど、予報についても知識(ちしき)を深めたい。気象台で経験(けいけん)を積むと、予報官への道も開(ひら)かれています。
天気予報は「絶対(ぜったい)」がない世界。それだけに、自分の出したデータに基(もと)づいた予報が的中(てきちゅう)すれば、やっぱりうれしいですよ。
【写真】観測データを整理する八木さん(南国市の高知空港出張所)
(高知新聞 2002年04月28日朝刊)
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