高知市立市民病院 信田あゆみさん(24) 高知市
看護師になりたいと思ったのは中学生の時。病院がテーマの密着(みっちゃく)ドキュメンタリーなんかを録画(ろくが)して、繰(く)り返し見ていました。
中学・高校と演劇部(えんげきぶ)で、高校ではバレー部のマネジャーも掛(か)け持ち。多くの人とかかわったり、人の役に立つことをしたかったんです。卒業後は、愛媛の看護学校へ。「きつい仕事だから」と両親(りょうしん)は反対(はんたい)したけど、「やりたい勉強じゃないと続かない」と言って納得(なっとく)してもらいました。
看護学校では、看護学や解剖(かいぼう)学などを3年間みっちり勉強。国家試験(しけん)と実習(じっしゅう)、卒論(そつろん)の3つが重なった時は分刻(ふんきざ)みのスケジュールでした。今の職場(しょくば)で4年目になります。
病院では、採血(さいけつ)、点滴(てんてき)、リハビリの手助けなど、あらゆる局面(きょくめん)で患者(かんじゃ)さんと接(せっ)します。人の命を扱(あつか)う現場(げんば)ではミスは絶対(ぜったい)に許(ゆる)されません。自分の判断(はんだん)を裏付(うらづ)ける専門知識(せんもんちしき)と、常(つね)に緊張感(きんちょうかん)をもって臨(のぞ)むことが不可欠(ふかけつ)ですね。でも頭でっかちでは駄目(だめ)。一番大切なのは、看護師に体を預(あず)ける患者さんと信頼関係(しんらいかんけい)を築(きず)けるかどうか。患者さんが心を開かないと、治療(ちりょう)は進みません。
1年が過(す)ぎようとしたころ。覚えることが多すぎて周囲が見えなくなりました。「向いてないのかなあ」と弱気になっている時、担当(たんとう)した患者さんが退院(たいいん)。病室を出る間際(まぎわ)、「あなたがいたから頑張(がんば)れた」と泣きながら手を握(にぎ)ってくれました。私も涙(なみだ)が止まらなくて。
「大丈夫(だいじょうぶ)。やっていけそう」と踏(ふ)ん張(ば)ることができました。
人に必要とされ、自分も大きく成長できる――看護師として働きながら、日々実感することです。
【写真】点滴の準備をする信田さん(高知市の市民病院)
(高知新聞 2002年04月14日朝刊)
■ 高知新聞フロントページへ
Copyright 高知新聞 Kochi Shimbun
|