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先輩にインタビュー

大学助教授
自分の思い伝えたい
岡谷 英明さん(41) 吾川郡いの町

資料を広げ、研究に取り組む岡谷さん(高知市曙町2丁目の研究室)  助(じょ)教授(きょうじゅ)は大学で学生に講義(こうぎ)や研究(けんきゅう)指導(しどう)をしています。また、自(みずか)らさまざまな調査(ちょうさ)や研究をし、論文(ろんぶん)を書いたりします。一つ上の職階(しょっかい)である教授になると、大学の管理(かんり)や人事(じんじ)に関(かん)する権限(けんげん)が得(え)られます。私は教育(きょういく)哲学(てつがく)が専門(せんもん)で、主(おも)に教育はどういう考(かんが)え方に基(もと)づいて行えばいいのかを研究しています。ほかにも明治(めいじ)時代(じだい)の少年雑誌(ざっし)の収集(しゅうしゅう)や調査(ちょうさ)などもしています。

 助教授の応募(おうぼ)資格(しかく)は、大学院(だいがくいん)の修士(しゅうし)課程(かてい)を修了(しゅうりょう)したら得られます。研究論文を書いて学会に認(みと)めてもらうなどの実績(じっせき)を積(つ)み、募集(ぼしゅう)している大学に応募します。研究論文を提出(ていしゅつ)し、大学によっては模擬(もぎ)授業(じゅぎょう)をして選考(せんこう)を行います。

 私が教育の道を志(こころざ)したのは、一冊(さつ)の本がきっかけでした。私は小学校高学年のころいじめられ、「生きている意味(いみ)って何(なに)?」「自分の言(い)うことが分かってもらえないのは何で」と一人で悩(なや)んでいました。誰(だれ)にも相談(そうだん)できず、自分を支(ささ)えてくれる考(かんが)え方を求(もと)めていろいろな本を読(よ)み始めました。

 浪人(ろうにん)時代、灰谷健次郎さんの小説(しょうせつ)「兎(うさぎ)の眼(め)」を読み返(かえ)しました。大学受験(じゅけん)で挫折(ざせつ)を味(あじ)わった私は、登場(とうじょう)する子どもの抱(かか)えていた孤独(こどく)にとても共感(きょうかん)しました。その子の気持(きも)ちを理解(りかい)し、自分の思いを一生(いっしょう)懸命伝(けんめいつた)えようとする先生の姿(すがた)に衝撃(しょうげき)を受(う)けました。その本を読んで、私は自分の思いや考えを人に分かってもらうために教育学を学びたいと思い、大学では教育学部(がくぶ)に進(すす)みました。

 教(おし)え子の中には大学内(ない)で研究するだけでなく、問題(もんだい)意識(いしき)を持って外に飛(と)び出し、新たな取(と)り組みに挑戦(ちょうせん)している人もいます。私の気持ちや思いが学生たちに伝(つた)わり、彼らの変化(へんか)や成長(せいちょう)が感じられたときは、とてもうれしいです。学生たちにはいろんな人といろんな出会いをして、もっともっと自分の世界(せかい)を広げて成長してほしいと思います。

 【写真説明】資料を広げ、研究に取り組む岡谷さん(高知市曙町2丁目の研究室)

(高知新聞 2006年1月8日朝刊)


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