豊永美和さん(25) 南国市
なりたいと思ったのは小学校2年生から。髪(かみ)を自由自在(じゆうじざい)に切ってくれる美容師さんの手が“魔法(まほう)の手”に思えたんです。
髪を触(さわ)るのが好(す)きで、中学ではよく友達(ともだち)の髪をくくっていました。武道(ぶどう)にあこがれて、高校では空手部へ。結構活発な性格(せいかく)なのかな? でも、美容師になってからよくしゃべるようになったと思います。お客さんとのコミュニケーションが大事な仕事ですから。
最近は家族も店に来てくれますが、最初は「厳(きび)しい世界だから」と反対されました。でも、どうしてもなりたくて出身地の香美郡土佐山田町から大阪へ。学費(がくひ)を自分で出しながら、昼は理美容学校、夕方からと土日は美容院で働く生活が1年間続きました。
国家試験では衛生面(えいせいめん)の知識(ちしき)、美容理論(りろん)などが問われ、実技(じつぎ)試験もあります。合格(ごうかく)後は子どもの髪から切り始めましたが、すごくドキドキ。頭の中が真っ白になってしまったこともありました。
「カリスマ美容師」などともてはやされた時期もあったけれど、実(じつ)は地味(じみ)な仕事。免許(めんきょ)をもらってもすぐには髪を切らせてもらえませんしね。
あまり知られていませんが、はさみは何万円もするものを使っているんですよ。道具は命です。
自分から話さないと、お客さんは心を開いてくれません。仕事が終わってから練習するので、夜遅(おそ)くなることも。芸能(げいのう)人や道行く人の髪もチェック。研究(けんきゅう)は怠(おこた)れません。これからは魅(み)せるカットも勉強していきたい。
お客さんが髪形を気に入り、笑顔(えがお)で帰るのを見るとうれしい! 感動します。美容師は人も幸せにできるし、自分も幸せになれる仕事ですよ。
【写真】“魔法の手”でお客さんの髪を切る豊永さん(高知市中秦泉寺の「Page(ページ)」)
(高知新聞 2002年03月10日朝刊)
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