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みなさんの家庭に毎朝配られる高知新聞は、毎日どれくらい印刷されていると思いますか? 現在、高知新聞社が発行している部数は朝刊と夕刊の「セット版(ばん)」と朝刊だけの「総合版(そうごうばん)」を合わせて22万8000部(平成19年3月現在)です。県内では10世帯のうち7世帯が読んでいる計算になります。
高知新聞は、県内のニュースはもとより、国内外のニュースを集めて、みなさんの家庭にお届けしています。そのために、早く県民にニュースを伝えようと多くの人が役割(やくわり)を分担(ぶんたん)して、新聞を作っています。新聞製作(せいさく)の作業工程(さぎょうこうてい)はたくさんあり、記事(きじ)を書く人や紙面のレイアウトをする人、印刷する人、できあがった新聞を配る人など、さまざまな職種(しょくしゅ)の人が協力しています。新聞社は「職種のデパート」と言われるほどです。
それでは、各職場での仕事を紹介(しょうかい)しながら、新聞ができるまでの作業を見ていきましょう。学校新聞とはどう違うかな?
【取材・出稿】 現場重視で正確な情報を集める
記事を書くために、まずしなくてはいけないのは取材(しゅざい)活動です。記者(きしゃ)は日ごろから周りに気を配って、記事になる題材を探しています。街(まち)に出ていろんな人とお話することも取材のうち。物事をどう見るかで、ちょっとしたこともニュースになります。
また、事件(じけん)や事故(じこ)は、すぐに察知(さっち)できるように担当(たんとう)記者が警察(けいさつ)などの記者室に待機(たいき)しています。何かが起きたらすぐに現場(げんば)に行って自分の目で見て、その場にいる大勢の人に話を聞きます。そうして集めた情報をもとに、記事をまとめていきます。
写真を撮(と)るのも記者の仕事です。季節の話題や事故、スポーツなどの決定的な場面では、記事以上に写真がものをいうことがあります。
記者が書いた記事や写真は、次に経験(けいけん)豊(ゆた)かな「デスク」と呼ばれる人がチェックします。内容(ないよう)や文章に誤(あやま)りがないか、写真の出来はどうかなど目を通します。
高知新聞社には、こうした原稿を書く部署(ぶしょ)として社会部、政治部、経済部、学芸部、運動部、地域報道部、編集委員室があります。
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◆メモ◆
★…記事は昔は原稿用紙に手書きしていました。しかし今ではパソコンで原稿を打っています。記事や写真を送るのもパソコンのおかげで速く簡単(かんたん)にできるようになりました。
★…記事に何を書くかの基本は@いつ(When)Aどこで(Where)Bだれが(Who)Cなにを(What)Dなぜ(Why)Eどのように(How)したのか―という5W1Hの要素です。特に、読者に伝えたいポイントを中心に書きます。
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【紙面編集】 記事の価値判断とページの原版作り
デスクが「OK」を出した記事は、校閲部(こうえつぶ)、次に編集部(へんしゅうぶ)に送られます。編集部では、記事をどこの面に入れるか、記事や写真をどのようにおけば読みやすくなるかなどを考えるレイアウトを行います。それと同時に重要なのは、「大切なニュース」「面白いニュース」など記事の価値判断(かちはんだん)で、重要度に応じて、見出しの大きさや紙面にのせる扱いを決めます。
その間に、校閲部では新聞に間違いが載らないように、もう一度記事や見出しをチェックしています。 新聞は、中学生が読んで理解(りかい)できるように書かれており、使っていい漢字なども決められています。また、人が不快(ふかい)に思うような表現や言葉は使わないように目を光らせています。
【写真】専用パソコンで紙面の“原版”を組む 編集部員と、新聞紙面の見本をチェックするデスク
編集部は40人を越す大所帯です。紙面編集は政治面、社会面、地域ワイドなどのニュース面と学芸面、くらし面、芸能面などのフィーチャー面に大きく分けられます。各面は1人の記者が担当し、専用パソコンの画面を見ながら仕事をします。それを支援するスタッフもいます。
ニュース面は締め切りぎりぎりまで新しい記事を入れようと、夜遅くまで精力を傾けています。特に野球やサッカーなどを扱うスポーツ面は、夜に行われた試合を翌朝の紙面に掲載するため、緊張(きんちょう)続きの紙面編集となります。
【写真】新聞紙面を組む専用パソコンの画面
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◆メモ◆
★…以前は活版(かっぱん)印刷といって、鉛(なまり)でできたハンコと似た逆さ文字の活字を一つ一つ組み合わせて原版を作っていました。この作業は、ものすごく重労働だったので、その代わりに電子編集システム(CTS)を導入しました。最新の装置はパソコンの画面を見ながらページを組み上げることができるようになり、作業も速くなりました。 |
【印刷・販売】 最終紙面をチェック、必ず読者のもとへ
印刷部は送られてきたデータをもとに輪転機(りんてんき)という、一度にたくさんの新聞を印刷できる機械を使って刷り上げます。きちんとカラー写真の色が出ているかなどもチェックします。
高知新聞は朝刊と夕刊の「セット版」と朝刊だけの「総合版」があります。総合版の印刷は午前1時ごろに、セット版は午前3時ごろ、夕刊は午後3時半ごろに終わります。「総合版」は高知市から遠い地域や近くても交通の便が悪い所など、新聞を運ぶのに時間がかかるところに配られています。
できあがった高知新聞はトラックに積み込まれ、県内の各販売所(はんばいしょ)に運ばれます。県内には139の販売所と約2900人の配達員がいて、雨の日も風の日も、夜が明けないうちから新聞を家庭に届けています。
台風や大雨の際には、土砂崩(どしゃくず)れなどで、トラックが道を通れなくなることもあります。しかし、新聞社の人たちは「大切なニュースを必ず県民に知らせるぞ」という信念(しんねん)を持って、別の道を通ったり、時には船を使ってでも販売店、そして読者の皆さんに届けるのです。
【写真】輪転機を使って新聞を印刷する印刷部員=上。刷り上がった新聞を県内の販売所に輸送(ゆそう)する準備をする発送の担当者ら=下
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◆メモ◆
★…このほかにも新聞社には「販売局」や、広告を扱う「広告局」、ホームページなどを扱う「メディア情報部」、使った記事や写真の管理をする「データベース部」もあります。もちろん、社員の給料を計算したり、ほかの会社にお金を払ったりする「総務局」の各部署もなくてはなりません。まさに<職種のデパート>ですね。
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