県警捜査費個別開示を 県審査会が答申
県警が事件の情報提供者に謝礼として支払ったとする捜査費の情報公開をめぐり、市民オンブズマン高知のメンバーが公文書の非開示処分に異議を申し立てたのに対し、県公文書開示審査会(岡村直彦会長)は三日、捜査費の支払額を個別に開示するよう県公安委員会に答申した。県政情報課によると、捜査費の個別額の開示答申は全国でも例がないという。答申に法的拘束力はなく、公安委が県警に開示を求めるか判断する。
県警捜査費をめぐっては、架空の提供者を仕立て裏金に回していた疑惑があるが、これまで一部の例外を除き、月ごとの総額が分かる程度しか開示されていない。
オンブズマン側は十五年八月、十四年度の捜査一課、捜査二課など県警本部九部署の捜査費の支払い状況の分かる現金出納簿の開示を請求。しかし、ほとんど黒塗りとされ、オンブズマン側の異議を受けた公安委が審査会に諮問していた。
答申は各部署の出納簿のうち、捜査費を支払った個別事件の大まかな分類と支払額、捜査費を管理する警部以上の氏名について、「捜査活動の活発さがある程度推察されるとは考えられるが、捜査に支障があるとの実施機関(県警)の判断には合理性がない」とし、開示を求めた。
一方、具体的な事件名や支払日、捜査費を渡したとする捜査員名は非開示が妥当だとした。
現金出納簿に情報提供者など支払先を明記する欄はなく、仮に開示されても捜査費の内情は詳しくは分からない。
県警捜査費については高松高裁が昨年、「疑惑追及の公益性」の観点から県警に個別額などの開示を命じた。一方、今回の答申は疑惑の有無以前に、「支障のないものはすべて出すべき」という情報公開の原理原則に立って、個別支払額などは恒久的に開示すべきと判断し、県警の対応を批判した。
答申について、オンブズマン側は「不正を追及されないよう、不合理な理由で開示を拒んできた県警の姿勢を否定した判断だ」とし、県警は「公安委の裁決に従う立場なのでコメントできない」としている。
(2007年12月4日・朝刊)
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