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高知県警捜査費問題

 県警の内部調査に強い疑問 県の捜査費報告

 県が十八日公表した県警捜査費の調査結果は、県警の内部調査の信用性に強い疑問を呈した。一部捜査費を「違法・不当」とした県監査委員の特別監査報告を“全否定”した県警内部調査を、独自の店舗調査を通して“再否定”する内容になっている。

 調査は十二年度の本部捜査一課、交通指導課、高知署の捜査費執行のうち、三割弱にあたる百七十一件(計二百六十六万三千六百九十円)について関係書類の確認と県警本部会計課からの聞き取りを実施。さらに高知市周辺の飲食店十九店舗に調査チームが出向き、定休日やメニューの金額、県警が調査に来たかどうかなどを聞き取った。

 その結果、当時のメニューで執行金額に見合う組み合わせがなかったり、接触費(喫茶代)の支払日が定休日だった可能性が高いなど六店舗で県警内部調査の結果と食い違いがあった。うち一店舗は、店側が「県警側から全く接触がなかった」としているという。

 十二年度の三部署の捜査費のうち、県警が内部調査で問題執行としたのは二十六件(一万九千六百三十円)で、すべて接触費。にもかかわらず、謝礼金や電話代などを同じ会計書類で処理したという理由だけで四十七件(九十二万一千四十円)を県に返還していることについて、県の今回の報告書は「執行自体に問題がないならば、適正執行である説明責任を果たすべき」「協力者への接触なしでは適正執行の確認ができたとは言い難い」などと内部調査を批判している。

 今回の調査は当初、捜査協力者に直接接触して謝礼金支払いの有無を確認する方針だった。しかし県警は特別監査の際と同じく「捜査上の支障」を盾に協力者情報の開示を拒んだ。このため県はいわば“苦肉の策”として、数少ない情報から県警の内部調査の手法そのものの適否を分析する方針を取った。

 店舗調査での確認事項は、捜査費執行を客観的に見極めるための最低限の基本的な情報のみ。それだけに鈴木基久県警本部長の「捜査のプロの調査と県職員の調査どちらを信用するのか」との発言に対し、県職員からは「それほど難しい調査ではない。この結果をどうやって否定するのか」と疑問が漏れている。

 予算執行は停止せず 捜査費問題で橋本知事

 県警捜査費の調査結果を県議会に報告後、記者会見した橋本大二郎知事は「疑念が晴れるどころか、疑いがますます深くなった」とあらためて県警の内部調査への不信感を示し、県民の受け止め方を視野に入れながら「さらに真相に迫る手だてがないか考え続けてみたい」と強調した。

 ただ一方では、「県民の治安を守るという意味で捜査費は必要」「現状で捜査費の活用に問題があるとは認識していない」として、これまで通り、捜査費の予算執行停止までは踏み込まない姿勢。

 県監査委員への特別監査請求、地方自治法の調査権行使による今回の独自の調査で「知事としての調査は、ある意味手を尽くした」とも述べ、調査の拡大や積み重ねは困難とする見方を示した。

 県警には「過去にどういうことがあったのかを組織的に受け止められるか(どうか)が一番重要だ」と注文を付けた。

(2007年6月19日・朝刊)


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