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【県警捜査費】疑惑に背を向けるのか(2006年12月7日・朝刊「社説」)
「できる限りの調査をした」という県警の報告内容に、どれほどの県民が納得したのだろう。 県警が県議会12月定例会で、2000―04年度の県内全部署の国費・県費捜査費に関する内部調査結果を報告した。問題のあった執行が新たに約776万円見つかった、などとしている。 9月定例会での報告と同様、問題の要因には個々の捜査員による会計手続きミスを挙げる。「私的流用やプール金などの存在は認められなかった」と、組織ぐるみの不正を全面否定する結論もそのままだ。 2月の県監査委員による特別監査報告との隔たりを、あらためて際立たせる内容だ。問題視された執行金額・件数はもとより、県警全体の公金管理態勢をめぐる見解もかけ離れている。 捜査費文書開示訴訟では、9月に高松高裁が県警の組織的な不正疑惑の存在を認定し、判決は確定した。だが、あくまで「現場のミス」とする県警には、司法や監査の指摘を真摯(しんし)に受け止めようとした姿勢はうかがえない。 これでは、責任を負わされる形となる現場捜査員の士気低下が懸念され、疑惑解明を期待した県民の声に背を向けることにもなろう。自浄能力が疑われるのも免れ得まい。 不正疑惑追及の発端となった「捜査費執行状況等一覧表」にしても、先月の県警開示公文書と細部まで一致しているにもかかわらず、「出所不明」とされた。その説明に説得力は乏しく、疑惑をかえって深めた印象すらある。 県警は今回の内部調査を「最終報告」として、問題の幕引きを図りたい構えだ。 だが、決着の鍵を握っているのは、特別監査を請求した橋本知事と県議会の調査に対する評価だ。 監査結果との落差や県民の疑念を指摘してきた知事だが、これまで具体的対応についての言及はなかった。議会質疑などを踏まえた予算執行権者の示す方針が注目される。 9月時点では「中間報告」の評価を見送った県議会も、今回はチェック機関としての判断が問われることになる。 「早期収拾で警察の本来業務へ復帰を」といった声も県警内外で聞かれる。同感だが、円滑な任務遂行にはまず、県民の不信一掃が不可欠だろう。そのためにも、今定例会では県民の目線で問題を掘り下げた論戦が求められる。
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