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高知県警捜査費問題

「協力者」像 

(夕刊「話題」)
(2006年10月6日・夕刊)

 県警が捜査費の内部調査結果を報告した9月県議会。論戦があれほど低調だった理由の一つは、捜査費の主要な支払先である「捜査協力者」の持つイメージにあると思っている。

 確かに協力者は実在する。不法組織に属しながら、警察に情報を提供するような人物の存在も否定しない。そんなぎりぎりの関係に身を投じる捜査員も現実にいるし、それが誰かは明かせないのもまた当然だろう。

 県警幹部も認めるように、協力者は捜査員との個人的な信頼関係で結ばれている。だからこそ、現場は時に上司すら信用せず、その存在を隠し、身銭を切って関係を続けている。組織として管理できるはずがない。

 一方、捜査費問題とは、上司の指示で、現場が身に覚えのない「協力者」に謝礼金を支払ったとする書類を作らされた疑惑を指す。組織的に金は作られるが、現場には下りてこない。

 つまり、県警幹部が議会で説明した協力者は、現場捜査員が実際に接触している人物で、疑惑が持たれているのは、その現場が書かされたという文書上の「協力者」。公金の使途を監視する立場なら、ここをきちんと区別すべきだろう。

 県警は平成12―16年度の5年間で3億4000万円の捜査費を使った。裏金や流用を否定した内部調査結果が正しいなら、幹部の言う「外部に漏れたら命が危ない」ような協力者が、とてつもない数で存在することになる。おどろおどろしい「協力者」像に惑わされてないか。

 かつて、県警のある部署が協力者を組織として管理・運用しようと提案し、現場から猛反発を受けたことがあったという。このとき、現場が必死で守ろうとしたのが、このどちらであるかは言うまでもない。(大山 哲也)


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