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高知県警捜査費問題

(2006年9月22日・朝刊「小社会」)

 「検察一体の原則」。全国の検察官が一体的に行動することを表す言葉だ。まとまりを保つため、組織内では上命下服の関係が求められる。

 もう一方の捜査機関である警察には「警察一家」という言い方があるから、組織の原理は検察と相通じる。高知県警の捜査費問題を、こうした組織面から見ると、ことし2月に公表された県監査委員の特別監査は分かりやすい。不適切な書類については、捜査員への聞き取りなどを基に「上司から作るよう指示された」と、組織的な関与に触れている。

 同じ問題に対する県警の内部調査の結果は、様相を異にする。支出の一部に「問題執行」があったことは認めながらも、その理由には個々の捜査員のミスや認識不足を強調。組織的不正はなかったとする。

 この通りだとすると、素朴な疑問がわいてくる。監査委員に対する捜査員の証言はすべてうそだったのか。採用試験に合格し研修も受けた捜査員の書類に、そんなに誤記が多いのか。日ごろの上司の指導はどうなっていたのか。挙げれば切りがないが、個人の問題なら捜査費の要求額を減らすことはなかった。

 内部調査の結果が報告された県議会では、「よこはま水産」への闇保証疑惑を追及している県議会委員会の審査報告もあった。その中にこんな文言がある。「都合の悪いことを隠そうとしているとしか思えない」「自ら積極的に説明責任を果たそうという意欲も感じられない」

 県執行部の姿勢に関する個所だが、重い響きが伝わってくる。


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