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捜査不十分 (夕刊「話題」)
(2005年8月27日・夕刊)
正直に告白すると、処分内容には不満ながら、心のどこかでほっとする気持ちもあった。
県警の捜査費不正問題で、高知地検は詐欺などの疑いで刑事告発された捜査員ら11人全員を嫌疑不十分で不起訴とした。
地検は具体的に何を、どこまで捜査した上での結論なのか、具体的な説明を一切拒否した。書類上は謝礼を受け取ったことになっている捜査協力者への確認も、やったかどうかすら「ノーコメント」を押し通した。
「嫌疑不十分ではなく、捜査不十分だ」。地検の判断に、告発者らの怒りと失望は強い。知事と県議会が特別監査を請求するなど強い疑惑が向けられ、県民の関心も高い中で、県警への「配慮」としか映らない説明拒否の姿勢は理解に苦しむ。
しかし、告発から2年余りが経過しながら、強制権限を駆使して疑惑に切り込んだ形跡もない捜査の帰着点は、おのずと明らかだった。仮に地検が「協力者全員から聴取した」「書類も押収して徹底的に調べた」と胸を張り、「不正はなかった」と説明していれば、そう信じ込む県民もいるのではないか―そんな懸念すらあった。
告発された捜査員のうち複数は、本紙に対して裏金づくりを認めている。捜査内容を具体的に聞かなくても、処分内容と地検の姿勢を重ねれば、およそ想像できる。説明できる中身がほとんどないから、拒否したとしか考えられない。
今なお疑惑を完全否定している県警は、不起訴処分について「地検が捜査を尽くした上での判断だと受け止めている」とコメントした。とても本音とは思えない。捜査とは何か。調べを尽くすとはどういうことか。それを一番よく知っているのは、ほかならぬ県警だからだ。(大山哲也)
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