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【捜査費判決】県警は疑念に答えよ(2005年5月28日・朝刊)
県警の捜査費関連の公文書開示をめぐる訴訟の高知地裁の判決は、県警本部捜査一課の不正経理疑惑の存在を強く示唆した。 個別の支出額や捜査員の肩書などの開示を命じ、全国で起こされている他の同様の裁判より踏み込んで情報の公開を求めた。 捜査費の不正経理の疑惑とその後の県警の対応からは、組織重視とも言える体質が露呈した。 判決にも、その点が浮かび上がっている。 不正の疑惑は高知新聞の報道により高まった。原告となる市民オンブズマン側が県警の捜査費関連の文書について情報公開請求したのに対して、出されたのは月別支出の金額をほとんど黒塗りにした文書のコピーだった。 県警は個別の支出の文書について、その枚数も明らかにしなかった。県民に向けて、積極的に疑惑を払う姿勢ではない。文書の開示を命じた判決は、まさにその姿勢を問いただしたに等しい。 オンブズマン側が証拠提出した捜査一課の捜査費執行の一覧表について、判決は「内部文書」の可能性が強いとした。 また、昨年の公判で県警の現職、OB警察官ら3人の証人喚問が行われ、全員が疑惑を否定した。だが、判決は、捜査員が地検の捜査を前に証人らに口止めされ、不正経理が組織的に行われていた疑惑は払拭(ふっしょく)されないとした。 その理由として、県警が内部調査を徹底して行わない点を挙げる。説明責任を回避しているかのような県警の姿勢に、「不自然である」と疑問が投げ掛けられた。 捜査費関連の文書は、細部が外部に漏れると情報提供者が特定される可能性がないとは言えない。捜査員の名前が判明して、捜査員やその家族にまで危険が及ぶ恐れも否定できない。 それも指摘しながら、判決は個別の支出まで文書を開示するよう命じた。開示する公益性を、相当に高いとみるからにほかならない。 県警は、県民の間に生まれている疑念に答える必要がある。 加えて、これまで県警に「理解」を示してきた橋本知事にも、事実解明に乗り出すよう求めたい。ようやく先月、橋本知事は内部告発者がいれば直接会って話を聞く用意がある考えを示した。 県警の信頼回復には、橋本知事の姿勢も注目される。
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