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人をばかにしている 県民の声(2005年4月10日・朝刊)
【写真説明】県警の裏金づくりを示す「捜査費執行状況等一覧表」。本紙が入手した内部文書には架空やでっち上げの協力者名が並んでいた
▼読者への挑戦だ「『捜査上の秘密』は『(県警)幹部のへそくりの秘密』と言い直すべきだ」(高知市・実名女性)。寄せられた多くの声は、不正を否定し続ける県警幹部への批判と憤りだった。「会社勤めをしていた」という高知市内の実名男性は「営業成績を追求するあまり、架空契約を毎月作成した」とし、「県警と全く同じで電話帳から氏名、住所を書き取り、印鑑も多く保管していた。『天ぷら契約』で数字合わせした」と明かしてくれた。 その上で「(契約の)費用は自費で処理した。県警は税金で(裏金をつくり)、金額も多額だ。事実が出ても知らず存ぜずで、人をばかにした言動にはあきれるばかり。絶対に許されない」と怒りをぶつける。 「自分たちが不正に手を染めていながらどうやって国民の悪を取り締まるのか」と憤るのは土佐市の実名女性。「幹部は自分たちの襟を正し、部下につらい思いをさせず、使命感を持って働けるようにするのが役目だ」とも。 中村市の実名男性は「『(捜査費不正を追及する)高知新聞は出て行け』という言葉に強い怒りを覚える」と書き送ってくれた。続けて、「この言葉は新聞社のみならず、その後ろにいる読者に対する挑戦だ」。
▼知事、公安委も読者の批判は、捜査費問題の解明に乗り出さない橋本大二郎知事にも向けられた。「腹が立つ。一票を投じたのに裏切られた」と書くのは高岡郡の匿名女性。同郡の実名女性は、「知事が『(不正は)やっていない』と言うから、そうだろうと思っていた。連載を読んで、知事に目をくらまされたのだと反省している」。 橋本知事への失望感を訴える声は予想以上に多い。匿名のはがきにはこう書かれてあった。 「予算の使われ方の問題なのに、知事も県議会も任務怠慢。こんな問題が県立学校や病院で起きればどうなったか。知事が勇気を持てば、根本が明らかになる」 警察法で「県警を管理する」責務を課せられた県公安委員会にも不信の声が噴出した。 鈴木朝夫・県公安委員長の〈マスコミやオンブズマンがおかしいと言っているから(監察)指示を出す、とはならない〉との発言に、高知市の実名女性は「ピラミッドのてっぺんから下界を見下ろすような答え方だ」とばっさり。 公安委として独自に現場捜査員の生の声を聞こうともせず、〈捜査員が『自分のお金を使ってまで捜査するぐらいなら摘発しなくてもいい』と思い始めたら致命的だ〉と言い放った姿勢にも県民は痛烈に反論する。 「暴言だ。日々職務に忠実に頑張る現場警察官に自腹を切らせず、流した汗が報われるよう組織改革をしてほしい。公安委員会がチェック機能を果たさないなら、高い税金を使って(公安委を)設置する意味はない」(高知市・匿名)
▼改革を急げ捜査費問題に対する意見の厳しさは、半面で県警に改革を求める県民の期待の大きさでもある。住民に日々接する現場警察官の姿に、県警への信頼をつなぎ留めようとする声は少なくない。「一部の幹部のせいで、県警全体が悪いと県民は思っている」(匿名のはがき) 「幼なじみの刑事に聞くと、『上の者ばっかり金を使って、おれらはほとんど自腹。あいつらは飯代すら捜査費で落としゆう。お前らの税金やのに、すまん』と謝っていた」(匿名のメール) 「現場で働く人たちにはまだまだ正義感に燃える人もいるようで、それが救いです」(中村市・実名男性) 県警が県民の信頼を取り戻すためにすべきことは何なのか。読者がその答えを示している。 「虚偽請求をやめなければと思う人は県警の中にたくさんいると思う。階級社会で現場はなかなか言えないと思うが、勇気を振り絞って言ってほしい。県民から信頼される県警になるために」(高知市・実名女性) 「捜査費問題を解決するためには、内部資料を提供した人、取材に応じた人たちを孤立させないこと、県民みんなが怒りの声を上げることではないだろうか。(県警は)今、不正を認めて改革しなければ当分チャンスは巡ってこない」(土佐市・実名女性) 県民にとって県警の存在は大きい。だからこそ変革への願いは強い。
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