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突然の客人(夕刊「話題」)
(2005年1月19日・夕刊)
「モシモシ、タケウチサンデスカ。チョット、キキタイコトガアルノデスガ」
突然の電話に驚いた。外国人に親しい知人はいない。用件を聞くと電話の向こうの男性は、「警察の捜査費のことです」と言った。彼はオランダの新聞社の特派員。日本で10年も仕事をしているという。
それにしても「何でオランダの新聞が捜査費?」と思い、高知を訪れた彼の話を聞いた。彼はかなり流ちょうな日本語でこう言った。
「日本のマスコミは一日中、記者クラブにいます。役所と同居です。いつもカンリョウやケンリョクシャと一緒です。記者が官僚化しています。不思議です」。彼自身、何度となく記者会見場から閉め出された経験があり、日本の官庁やマスコミには厳しい視点を持っていた。
「日本の新聞が警察を批判できるとは思いませんでした。なぜならお互いが『モチツモタレツ』だからです。なぜ高知新聞と北海道新聞は捜査費の問題を書けるのですか?」。彼が高知まで来て知りたかったのはこのことだったようだ。
「読者の視点で」「ジャーナリズムの姿勢として」などと説明してみたが、どうも納得した様子ではない。「会社で記事に反対する人はいませんでしたか」「事件取材はどう変わりましたか」。矢継ぎ早の質問が飛んできた。
せっかくの客人。夕食で鍋を囲み話を続けた。「好きだ」という冷や酒を飲みながら彼は「高知は読者との距離がすごく近いことが分かりました。これでは変な記事は書けません。トウキョウとは違います」。
彼が高知での出来事を異国の新聞でどう報告するのだろう。今から楽しみにしている。(竹内誠)
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