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(2004年9月16日・朝刊)
「ついに」というより、「やっと」と言うべきか。北海道警が捜査費の不正支出を認めた。1998―2000年度の3年間、道費と国費の捜査費計14億円のほぼ全額を不正な方法で得て、裏金化していたという。
道警に不正を認めさせたのは、10カ月に及ぶ北海道新聞の執念ともいえる報道だ。何が彼らを動かしたのか。高知市出身の道新の警察担当デスクは、ある事件が背景にあるという。道警銃器対策課の警部が覚せい剤や拳銃を密売したとして逮捕された。事件は警部1人の犯罪として片付けられ、幹部の関与は明らかにならずじまいだった。
「事件が終わって道警関係者と飲んだとき、『道新さんがあんまり書かなかったから本当に助かった』と言われた。屈辱だった」。道新に先駆け、高知県警の捜査費不正請求問題を報じた本紙記者は言う。「仮に高知新聞が目をつむったとしても、いずれ志ある人が追及する。そのとき、新聞は読者の信頼を失う」。
権力といかに向き合い、監視するか。「一部の同和団体、幹部と県庁の関係に疑問を持つ人は少なからずいた。もっと早くメスを入れていたら、元幹部らの逮捕という犠牲を払わなくても済んだのではないか」。県闇融資事件の取材に携わった記者の述懐だ。
組織腐敗を知りながら、報道機関が追及しないことは、腐敗に加担するのも同じではないか。「高知新聞生る、何が為に生まれたるか」。創刊100周年を迎え、あらためて原点に立ち返ることの重みをかみしめる。
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