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【道警裏金問題】 氷山の下も知りたい(2004年9月14日・朝刊)
北海道警の芦刈本部長が、きのうの道議会で、1998―2000年度の捜査用報償費など約14億円ほぼ全額が不正な方法で支出され、その半分近くが捜査目的以外だったことを認め、謝罪した。 警察の不正経理問題で、組織的な裏金づくりを認めたのは初めてのことだ。不正の形がようやく見え始めたが、無論、これは「氷山の一角」にすぎない。 高知県警をはじめ、各地の警察で同様の問題が噴き出している。警察庁はすべての都道府県警を対象に実態解明を進める必要がある。 北海道警の不正経理をめぐっては、元幹部の実名告発があったり、道監査委員が「その他の部署でも長い間慣行として、不正が行われていたことがうかがえる」と指摘したことから、限定的な問題として済ませることはできなくなっている。 道警は全道的な内部調査に乗り出し、98年度から3年間の報償費、捜査費の執行状況について、現職やOBから聴取していた。 その結果は、不正が日常的に、ほぼ全組織で行われていたことを浮き彫りにする。 150を超える部署のうち報償費、捜査費とも適正に処理していたのはごく一部にすぎない。内輪の懇親会費、捜査員への差し入れなど捜査目的以外の支出は約6億7000万円と、全支出の48%を占める。 言うまでもなくこれらの予算は税金で賄われている。不正を追及する組織で不正がまかり通っているところに病巣の根深さがある。約6億7000万円が返還対象となるのは当然のことだろう。 ただ、この結果をもって不正の全容が解明されたと見なすことはできない。 道警では内部調査の対象となる会計書類の一部が廃棄されていた。欠損部分は関係者の事情聴取などで補完したというが、内部調査の限界もあって、信頼性には欠ける。 北海道警の不正経理が注目されるのは、問題はここに限らないという認識が広がっているためであろう。 カラ出張を含めた不正経理の指摘は、高知、福岡、静岡などの各県警でも起きている。警察組織の特性を考えると、ほかでも、との憶測が生まれても不思議ではない。 こうした事態は、警察が本来の使命を果たすためにも好ましくない。経理不正という氷山には、水面下に隠れた部分がどれだけあるのか。警察庁はそれを明らかにすべきだ。
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