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高知県警捜査費問題

噴火前

(夕刊「話題」)
(2004年8月31日・夕刊)
 驚きの連続だった。北海道警の捜査費問題について、道警元幹部や北海道新聞の記者、弁護士らに聞いた話だ。

 彼らは先日、函館市で開かれた市民団体の会合に招かれていた。捜査費問題の当事者が、これだけ一堂に集まることはめったにない機会。彼らの肉声を聞くために足を運んだ。詳細は後日、紙面で報告したい。

 北海道警にはあきれるしかなかった。記者に対する人格攻撃は激しく、幹部が連日のように罵詈雑言(ばりぞうごん)を浴びせるという。紙面にも載せられない卑語。「やる気を萎(な)えさせる道警の手」と記者。「道警の公安も会場に来てますよ。さっき会いました。視察でしょう」。怯(ひる)む様子はなかった。

 捜査費問題で、道警を相手に訴訟を起こしている弁護士には、道警側の弁護士が弁護士会に懲戒請求を行った。理由は「品位がない」「守秘義務違反」。権力の腐敗を追及する市民の力を萎えさせる行為。気に入らない存在には、どんな手段を使ってでも攻撃を続ける道警の陰湿さには閉口する。

 さらに驚いたのが、会場には、まだ捜査費問題が噴出していない地域から、何人かの若手記者が出席していたことだ。彼らは「まず何から始めればいいのか」「捜査費のカラクリは」と、精力的に取材をしていた。そして口ぐちに「うちでも捜査費問題を書きたい」と目を輝かせていた。噴火前の火山のように少しずつ力を蓄えているのが分かった。

 高知県警の捜査費問題発覚から1年以上がたった。これから問題はさらに全国に飛び火するだろう。警察が誤りを認め、再出発しない限り、不正追及の手が止まることはない。そう確信した函館の旅だった。(竹内誠)


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