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県警捜査員 「捜査費内容はうそ」と本紙に証言(2004年3月10日・朝刊)
県警の捜査費問題で、高知新聞社が指摘した本部捜査一課の国費捜査費虚偽請求について、当時、書類上は会計書類を作成し、捜査費を使ったことになっている複数の捜査員が、9日までに本紙の取材に応じた。捜査員らは「捜査費は一切受け取っていない」として、適正に執行したとする県警の見解を全面的に否定。さらに高知地検の事情聴取に対し、県警幹部から口封じされたことを明らかにした。同地検の捜査が進む中、虚偽請求に直接かかわった捜査員の証言だけに、極めて重要な意味を持つ。【写真説明】本紙が入手した県警本部捜査一課の「捜査費執行状況一覧表」。捜査協力者(債主欄)の名前や渡した金額、日時などが記載されているが、複数の捜査員が内容はうそだと証言した 取材に応じたのは、本紙が入手した、14年4―10月の約196万円の国費捜査費の執行状況一覧表の中で、捜査費の使用者として記載されている9人の捜査員のうちの数人。一覧表では、高知市内で協力者と会い、1回につき数万円を協力者に渡したことになっている。 捜査員は自身が使ったとされる捜査費について「現金はもらっていない。(請求は)すべてうそだ」とし、同課の虚偽請求については「日常茶飯事だった。『いけないことだ』という認識はあったが、上司には逆らえない」と話した。 この問題は昨年7月、本紙の調査で判明。報道を受けて市民オンブズマン高知のメンバーが、本部捜査一課長と会計事務にかかわった本部職員を虚偽公文書作成、詐欺罪などで高知地検に告発している。 捜査員は「容疑者として聴取された」と同地検から事情聴取を受けたことを認め、「刑事としてまじめにやってきたのに、容疑者扱いされ情けなかった」と説明。「地検で本当のことを言えるわけがない。話したことがそのまま県警に筒抜けになると思うと、怖くて言えない」とした。 さらに地検の聴取に対しては「県警幹部からうそをつくよう言われた」と、捜査一課内部で口封じが図られたことを明らかにした。その上で、「(捜査費問題で)県警はまるで反省がない。幹部は責任を取るべきだ」と批判した。 これまで北海道警、福岡県警のOBが、過去に裏金づくりをしていたことを証言したり、静岡県警は自らカラ出張があったことを認めている。しかし今回は、まさに告発を受けて捜査が進む中での当事者の証言であり、同地検、県警の対応が注目される。
県警 問題あれば調査も県警本部捜査一課の口封じ工作について、県警の土居秀喜広報官は9日、本紙の取材に対し「問題があるとすれば調査する。ただし(今は)詳細が分からないのでコメントのしようがない」と回答した。虚偽請求が指摘されている捜査費の執行状況については「14年度以降は内部監査も終わり、県の監査もほとんど終わったが、特に指摘もなかったことから適正に執行されたと考える」と従来通りの認識を示しながら、「もし執行に問題があるとすれば調査することもあり得る」と、これまでよりも一歩踏み込んだ姿勢を示した。 県警の国費捜査費虚偽請求問題 昨年7月、本部捜査一課が、架空の捜査協力者を仕立てる方法で、14年4―10月の間、約196万円の国費捜査費を警察庁に虚偽請求していたことが判明、本紙が報道した。これを受け、市民オンブズマン高知が本部捜査一課長らを高知地検に刑事告発した。しかし、県警は県議会などで「捜査費は適正に執行した」と本紙報道を全面的に否定。橋本大二郎知事も「県警の説明を信じることは決して不合理ではない」として、虚偽請求解明に消極的な姿勢を示した。一方、県監査委員は昨年9月、捜査費から支出される職員間の飲食代金「激励慰労費」の支出を取りやめ、支出分の返還を求める意見を出し、県警の黒木慶英本部長は県費捜査費からの支出を中止した。
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