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高知県警捜査費問題

裁くべき罪 

(朝刊「閑人調」)
(2004年3月7日・朝刊)
 警察はいったい何を考えているのか。正直そう思った。警視庁公安部が国家公務員法違反容疑で東京都内の公務員の男性を逮捕した事件である。

 男性は昨年秋の日曜日や休日に政党関係の新聞や号外などを配布したという。これが政治的行為の制限を記した国家公務員法に抵触するという。確かに、国家公務員法を厳密に解釈し、何が何でも罰するという考え方に立てば、男性の行為は「違反」の範ちゅうに入るかもしれない。しかし、その違反は市民感覚で言うと、「どうでもいい」ような部類のものだ。勤務時間中ならまだしも、配ったのは休日。法律用語で言えば加罰的違法性はないと私は思う。

 警察が何にもすることがないぐらい平和なら、微罪を捜査対象にしてもいいかもしれない。しかし、現実はどうか。未解決の凶悪事件は数多く、外国人犯罪やストーカー事件など市民生活を脅かす事件は増加の一途。刑法犯の摘発率も低位に張り付いたままだ。このレベルの「罪」を厳密にとらえ、真正面から捜査する時間と人的余裕は警察にはないはずだ。

 この男性をこの罪で逮捕するのなら、捜査費の流用疑惑に絡む人々は全員、即刻捜査対象だ。ここまで法を厳密に解釈する以上、当然それはやってもらわなければ困る。市民の微罪に厳しく、内部の犯罪をふせこむ。これでは、市民の信頼は絶対に得られない。(香)


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