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【調活費】 ベールを下ろすな(2004年2月27日・朝刊)
検察の調査活動費(調活費)の組織的な流用疑惑がまた深まった。 仙台地検の1998年度調活費の開示請求訴訟で仙台地裁は、不正流用があった疑いを指摘した。同地裁では昨年、仙台高検の調活費の流用を認める判決が出された。高検も地検も同様の不正行為を行っていた可能性は高まり、検察庁全体にも疑惑は広がる。 下された判決は「灰色」だ。それが「クロ」であるかどうかの問題もさることながら、地裁が流用の事実は否定できない、といわば「クロに近い灰色」と判断した根拠に目を向けなければならない。 判決は最終的には、不正流用が記された文書を特定できない、とした。しかし、これによって疑惑は不十分とはせず、逆に、全額流用と認められないが不正があったとみた。 その理由として、高検訴訟判決と同様に83―93年度に仙台高検が不正流用していた疑いを指摘し、「併せて考えれば」として仙台地検の不正の疑いを導き出している。 さらに、そう考えるに至ったのは、地検からは適正な支出の実例が立証として出されなかったからだ。また、全国的な流用疑惑が内部告発によって指摘された99年度と、地検の流用疑惑時期が一致するとした。このほか、法務省の内部調査の中身が証拠として提出されなかった点を挙げた。 「灰色」の疑念を晴らすどころか、ますます心証は悪い。もし、非があるならあるで認めることから信頼回復の一歩は踏み出される。しかし、その意思が全くないかのような検察の厚いベールの下ろし方だ。 調活費の流用を内部告発しようとした元高検部長が、別件で逮捕された一昨年の事件はいまだに不明りょうさが残る。それも「知らしむべからず」と情報開示を拒む姿勢であり続けるからだ。 同時に、原告に立証責任を持たせる行政訴訟の課題も突きつける。行政たる検察側に事実を証明する必要はない。だから、調活費問題も裁判でこれ以上の追及が難しい部分を否定できない。 検察庁は調活費の総額を年ごとに減らし、2001年度は1998年度の3割以下になったと原告のオンブズマンは指摘する。しかし、それもベールの内で透明性は低い。 都道府県警の捜査費流用疑惑も相次ぐ中、会計検査院の調査が入らない調活費などの審査体制を見直す必要がある。
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