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知事と警察 (夕刊「話題」)
(2003年12月22日・夕刊)
警察官には野球好きが多い。阪神優勝に沸いた今年、県警では「○○部長は阪神ファン」とか「○○課長はアンチ巨人」という会話をよく耳にした。当方も阪神の快進撃に心地よい日々を送りながらも、巨人以上に気に掛かる存在があった。県警内の「アンチ高新」派である。一連の捜査費報道以降、急速に台頭してきた新興勢力で、自分を含めたサツ回り記者はその攻撃対象となっている。
まず、本紙記者と口を利かない幹部が増え、取材前線にいる若手記者も嫌がらせの“口撃”を受ける――まだここまでは予想の範囲。さらにエスカレートして、部下に「高新を取るのをやめろ」と指示する幹部もいれば、県警と記者クラブの忘年会でも「高新が嫌いやから行かん」「高新が欠席なら出席する」と公言する人もいた。「さすがは捜査機関」とうならせる徹底ぶりだが、「その執念を未解決事件の捜査に生かしてくれよ」と思わずつぶやいた。
ただ救われたこともあった。殺伐とした状況を見かねたのか、一線の警察官からは「一体何があったの」と聞かれることもあった。事情を説明すると、「幹部はしょうがないのう」とあきれ、「頑張れや」。幹部よりはるかに大人の対応で、逆に励まされてしまった。
捜査費問題では、本紙が不正を指摘しても、県警は具体的な反論もなしに否定するのみだから、互いの溝は埋まらないままだ。しかも困ったことに、「アンチ高新」の急先鋒(ぽう)の中には、現場での捜査経験がろくにないような幹部も多くいるからさらに始末が悪い。彼らが、捜査費請求で偽造書類を嫌々書かされた部下の気持ちを理解できるとは到底思えないからだ。(竹内誠)
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