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親近感 (夕刊「話題」)
(2003年10月27日・夕刊)
県警の捜査費問題は、これまでの記者生活の中でも最もハードな取材だ。警察に顔見知りも多いが、書くときにはバッサリと相手を切らねばならない。風当たりも強い。「高新とは口を利かん」「もう新聞取るのをやめる」と敵意をむき出しにする幹部もいる。精神的に参りそうになるときもあるが、「何も間違ったことを書いてない」と自分に言い聞かせ、日々過ごしている。
捜査費のことを書き始めたころ、宮城県の浅野史郎知事をインタビューする機会があった。浅野知事は捜査費問題で舌ぽう鋭く宮城県警を批判。全国から注目されている。インタビューの合間に「警察を敵に回して怖くないですか」と聞いてみた。すると浅野知事は「誰だって同じことです」。「知事も同じなんだ」と妙に納得して勇気付けられたことを覚えている。
警察は強大な権力組織。「どうせなら仲良くした方が得」と考える人が多いのは当然。記者にも「事件取材ができなくなるかも」という恐怖心があることも否定できない。しかし、こうした憶病さが、捜査費問題で代表されるような誰もチェックできない聖域を警察の中につくり、増長させてしまったのではないか。自分自身も反省している。
先日、宮城県の地元紙、河北新報が激励慰労費問題を一面トップで大々的に報じていた。サッカーW杯警備で宮城県警が600万円を国費捜査費から支出。職員間の飲食に使っていたという内容だった。「おごる?大捜査線」の大見出しで、県警の姿勢を皮肉っていた。
本県と同様の問題を同じ視点で報じる新聞があったことをうれしく思った。しかも同じ地方紙。親近感を覚えずにはいられなかった。 (竹内誠)
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