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【捜査報償費】 警察も例外ではない(2003年9月8日・朝刊)
警察の張り込みの経費や捜査協力者への謝礼などに使う犯罪捜査報償費に関する注目すべき監査報告が宮城県で行われた。 報償費の8割近くが謝礼に使われているなどの目新しい項目はあったものの、県警が情報公開をほぼ拒否したため、適正な支出かどうかの判断はされないままで終結した。 報償費を含めた捜査費の不透明さについては、本県でも大きな問題となっているが、「捜査上の秘密」の壁の前に事実関係が全く明らかにされていない。宮城県の場合も同じ構図だ。各県でこうしたやりとりをいくら続けても市民は納得できまい。警察の予算執行に透明性をもたせる全国的な改革が求められる。 今回の監査をめぐる経緯は、報償費の予算執行がいかに秘密のベールに包まれているかを物語る。 仙台市民オンブズマンが起こした報償費に関する文書公開を求めた訴訟で、仙台地裁は浅野知事に月額収支の公開を命令。知事は被告の立場として県警に「現場の捜査員の話を聞きたい」と要請した。しかし、県警がこれを拒否したため、浅野知事が監査を請求したわけだ。 情報公開を命じられた予算の執行責任者が警察から情報を収集できず、自ら監査請求に踏み切る。それでも、警察は情報をほとんど出さず、何も分からない。こんな不可思議な経過なのだ。 こうした状況にあるのは宮城県だけではない。本県でも国費負担分の捜査費をめぐり、虚偽請求疑惑が浮上しているが、やはり「捜査上の秘密」が立ちはだかり、真相が明らかにならない。警察組織の情報公開に対する後ろむきの姿勢は全国的な問題だ。 このままでは情報公開を求める市民と警察との溝は深まるばかりで、警察への不信感は増幅されていく。「捜査上の秘密」は守られても、別の面で捜査に支障を来しかねない。警察にとっても好ましいことではないだろう。 「捜査上の秘密」を担保しながら、予算執行に透明性をもたせる改革が必要だ。効果的なのは、警察組織から独立した外部監査機関の設立であろう。現行の監察制度で問題が解決されない以上、実効性のある制度を早急に構築すべきである。 誰の監視も及ばない聖域は腐敗の温床となる。どんな組織でも人間がかかわれば、腐敗の可能性はゼロにはできない。警察も人間が動かす組織であることに変わりはない。
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