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不正あれば予算停止 浅野知事インタビュー要旨(2003年8月18日・朝刊)
――宮城県警の犯罪捜査協力報償費(捜査費)についてどう思うか。 私のまっとうな常識で「理解できないものは理解できない」「おかしなものはおかしい」とやっていったらこうなった。警察の秘密を暴いてやろうというようなことではないんです。「おかしいんだもん、分かんないんだもん」っていう感じです。 【写真説明】捜査費について宮城県警の姿勢は「理解不能」と批判する浅野史郎知事。「現場に金が渡ってないんじゃないか」とも語った(宮城県庁知事室) ――仙台地裁は毎月の報償費合計額の開示を命じたが。 被告は私です。(報償費の)基本的な内容を「被告が全く知らない」というわけにいかんでしょ。(報償費に)特別な興味を持ったわけではない。「浅野が何か怨念(おんねん)っていうか、思い込みがあってやってんじゃないか」というのはそうじゃないんです。 私は訴訟を起こされてます。だけど、裁判官から「報償費というのは、どのように執行されているか知ってるんですか」と聞かれたとき、私は「分からない」と答えざるを得ない。それはないでしょう。 ――控訴審で闘うだけの材料がない? だから私は勉強した。それで最後の段階で「捜査員に話を聞かせてくれ」となった。私にとってはそんなに不自然なことではない。第一線に聞くべきなんですよ。「報償費ってのは一体どうやってんのか」と。「いや知事よく聞いてくれました」と(捜査員から)エピソードや苦労話が聞けると思った。 「寒いときにこうやって張り込んで、知事、何とか給料増やしてくださいよ」なんて話があるかもしれないし、「(捜査で)協力を得るというのは大変なんですよ。気を使いながら(報償費から)協力金をやるときも、ティッシュペーパーにくるんで、ばれないようにやってるんです」っていう話があるでしょう、必ず。そしたら、「ああそうか。大変だなあ。少し予算増やしてやろうか」となるかもしれない。でもそれを断られたんですよ。
■極めておかしい――県警が断った理由は「捜査員の士気にかかわる」ということだった。逆じゃないの。「知事は偉そうに知事室でぬくぬくしてっけど、おれらの苦労知らねえんじゃないか。知事が聞いてくれんだったら、おれ行きたい」ってのが当たり前じゃないですか。おかしい、これは。何か話したくないことがあるんじゃないかと思った。 知事が予算を執行してるわけですよ。その私が「聞きたい」と言ってるのに、「士気にかかわる」とか「捜査の秘密」とかっていうのは極めておかしい。 ――それで県警の姿勢は「理解不能」と。 理解不能。情報公開訴訟の一審で負けました。(県警)本部長が(知事室に)来たんですから。そう、本部長が「控訴してくれ」と。そりゃそうでしょう。本当にまじめにやってれば、まさに「捜査の秘密」なんだから。だから、「控訴するから」と言ったんです。ただ、1回やって負けてるんですから。 ――一審を覆すものがないということか。 控訴をするつもりでいた。だけど理由が欲しい。「1回負けて悔しいからやります」ってわけにいかない。地裁判決という司法判断に対して「それはおかしい」と言うんだから。なおのこと(報償費のことを)知りたい。「今日でもいい。30分でもいいから聞かせてくれ」と言った。 ――やはり現場の捜査員から聞きたい。 県警は「副署長クラスならいい」と言う。私は控訴の条件として「捜査員に話を聞かせてくれ」と言ったわけですよ。でも「駄目だ」と言う。「じゃあ、私は控訴しません」となるわけでしょ。 彼(県警本部長)は「控訴しないで(毎月の報償費の開示を命じた判決が)確定してしまう」ことと、「(知事が)捜査員に直接聞く」ことと、どちらが困るかてんびんにかけたんです。そして「捜査員に聞く」という方が困る、と判断したわけです。「私がよっぽど信用されてない」と思わざるを得ない。 ――毎月の報償費合計額が出ても何が分かるわけでもない、と思うが。 私が捜査員から話を聞いても何が分かるわけでもないんです。でも彼らからすれば、「分かられたら困る」ことがあるんじゃないですか。 ――仮に捜査員から聞けたとしても、本当のことを言うとは思えない。 私がやるんだったら絶対やれます。捜査員1人に聞けば分かると思う。私の勝負だ。私じゃないと駄目だ。
■うそなら執行停止――県警を実施機関に加えた13年4月施行の改正情報公開条例は、4年をめどに見直す規定を設けているが、このままの状態が続けば、県警に(開示、非開示の)第一次判断権を与えないこともあり得るのか。報償費をほか(の用途)に使ったということが1点でも出たら、ですよ。今は「そうらしい」と思ってるだけだから。もし、うそだと分かれば判断権を与える理由がない。 ――仮に明らかになれば、報償費の執行停止も考えるのか。 当然です。ただ、そういう事実が出るかどうかは別ですけど。 ――知事が請求した監査結果が9月上旬に出るが。 「捜査上の秘密」がマジックワードになっている。聞く側もすごすごと立ち去ってしまう。ただ私には「なぜ」という気持ちがある。一般論として監査委員の存在意義が問われている。ただ、「監査に口を出した」というふうに取られるのは本意ではない。 ところで(高知県警の問題で)橋本知事はどうするのかな?
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