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【県警虚偽請求】 自浄作用ないのか(2003年7月24日・朝刊)
高知県警の信頼を大きく失墜させる事実が表面化した。 県警本部捜査一課が、捜査費の申請書類を偽造、虚偽の請求を繰り返し、組織的に裏金づくりをしていたことが判明したのである。 これらの行為は刑法に照らすと、有印公文書偽造、同行使、詐欺の犯罪に当たる。その不正が、犯罪を取り締まる側の県警内部で「慣行」になっていたとすれば、組織の根本を揺るがせる大問題だ。県警は自ら事実関係を調べ、県民の前に真相を明らかにしなければならない。 虚偽請求がされていたのは、犯罪捜査に協力した民間人に情報提供謝礼などとして現金を支払う国費分の捜査費だ。 本紙の調べによると、広域犯罪の捜査費として、判明しただけで昨年4月から同10月までの間に、約196万円を請求している。捜査協力者に支払った現金や情報収集の際に利用した店の飲食代金とされるが、これらの中にかなりの虚偽請求があるとみられている。 不正がこれまで表面化しなかったのは、「捜査に支障をきたす」という理由から、一切の情報が公開されていないためだ。非公開の情報だから、チェック機能が働かない。組織内部で口裏を合わせれば、架空の事実でも捜査費が下りてくる。それを裏金としてプールし、別の使途に流用していたとされる。 本県を含めて全国的に問題化した官の「カラ出張」による裏金ねん出と同じような構図だ。例え、その裏金が必要不可欠な別の捜査に使われていたとしても、公金の不適正な受給にかわりはない。 現在の捜査費請求方法で対応できない問題があるのなら、適正に支出できるようシステムを変えれば済むことだ。それをするのが幹部の仕事であろう。 本紙の取材に対し、県警は「捜査費は適正に処理した」と話すにとどまっている。県警内部にも「こんなことはやめるべきだ」という声があるにもかかわらず、何の内部調査もしない姿勢なのだ。自浄作用のある組織とは言えない。 この問題を蒸し込んでいては、県警全体が疑いの目でみられ続ける。不正を摘発する側の捜査機関にとって致命的だ。県警が今なすべきことは、過去の因習から決別し、信用回復に全力を尽くすことだ。真相解明と情報公開はその第一歩となる。それを進めることが、今の県警幹部に課せられた使命ではないか。
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