
今回は、私が学んでいる「図書館情報学」についてご紹介します。
私は以前、高知新聞社記事データベースの作成に携わり、コンピューターを使った情報検索に興味を持ちました。多様な情報が得られる半面、本当に欲しい情報を引き出す難しさ…。もっと深く勉強したいと調べるうち、行き着いたのが図書館情報学でした。
図書館は主に書籍などの情報を収集して利用者に提供する場所ですが、その運営方法を研究する学問が伝統的な図書館学です。それが、コンピューターやネットワークの発達とともに、情報の利用や検索法などを探究する情報学と結びついたのが図書館情報学。図書館員を含め、広い意味での情報専門家の養成が目的です。
そうと分かると、土佐市役所に勤めながら、通信教育で図書館司書コースを受講。さらに、この分野の研究は北米が最先端であると知り、次第に海外留学の決意を固めました。
もちろん、留学は簡単ではありませんでした。まず英語。学力を証明するためGRE(大学院進学適性テスト)などで標準点クリアが求められたほか、申請に必要な書類すべてを英文で用意するのは、思いのほか手間取りました。
家族の反対も予想以上でしたし、当時の上司には翻意を促されもしました。しかし最後には、留学に必要な推薦状まで書いていただきました。
さて、大学の授業では、課題に対する調査結果の口頭発表(プレゼンテーション)が要求されることもしばしばです。課題は、指定された本や教科書を読み、要旨を説明する比較的簡単なものから、広範囲な主題について関連資料を独自に収集、結果およびリサーチ方法を発表するという、少々厄介なものまであります。
検索結果(何を見つけたか)より検索方法(どうやって効率的に情報を見つけたか)に比重が置かれる点が、図書館情報学ならではといえるでしょうか。
例えば「ビジネス情報の検索法」という授業では、「ブライダル産業への参入を計画するドレスデザイナーのために、あらゆる情報(産業の規模、収支、競争相手、トレンド、参入方法など)を調べよ」という課題に取り組みました。
「オンライン情報検索」では、選択したデータベースについて、収容する情報量や検索速度、使いやすさなどを検証。また「ネットワークとテレコミュニケーション」のクラスでは、バーチャル(仮想)大学、電子図書館など、各自で選択したトピックに焦点を当て、通信ネットワークの展望を発表しました。
与えられる準備期間は約1カ月間からまるまる1学期(約4カ月間)まで、発表に要する時間も20分程度から1時間弱と、課題によって違ってきます。
アメリカ人学生の発表の特徴は、▽プロジェクター(映写機)かプレゼンテーション用ソフトを使う▽身ぶり手ぶりを効果的に用いる▽笑いを取るように心掛けている(もしかしたら無意識かも)―点です。プロジェクターなどの使用はともかく、後の二つに関しては、日本人の私にはいまだ、めったにまねできません。
(土佐市役所職員、米ミズーリ州立大コロンビア校留学中、コロンビア市在住)
【写真】「フィクション書評」のクラス。打ち解けた雰囲気の中で、自由に意見を出し合いながら授業が進められます(ミズーリ州立大コロンビア校)
(平成14年7月22日付朝刊掲載)
|