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南海地震前の井戸枯れ 研究者が取り組み報告

 昭和21年の南海地震の際、本県などで報告された井戸枯れ現象を地震予知につなげる研究を進める京都大学防災研究所地震予知研究センターのスタッフら6人が19日、来高。同日夜、幡多郡佐賀町佐賀の町総合センターで開かれた「防災講演会」で、同センターの前センター長、梅田康弘教授がこれまでの取り組みを報告、今後の研究拠点となる同町の協力を呼び掛けた。

 井戸枯れは当時の運輸省水路部の調査で、本県や紀伊半島の太平洋沿岸のうち、水位が下がるなども含めて15カ所で確認。地震予知研究センターでは高知大、高知女子大などの協力を得て3年前から再調査に乗り出した。

 この結果、これらの井戸はすべて小さな湾に面した小さな三角州で、海水がしみ込んで地下水を下支えしている地形が共通。地震の前段であるプレスリップ(前兆滑り)に伴い、この地形の特性によって井戸が枯れるメカニズムを突き止めた。

 梅田教授は約70人の町民を前に、こうした研究成果を披露。学会でも何度か論文が発表されながら60年近く研究が進まなかったことや、「枯れた井戸がある場所からは全部、海が見える」ことが解明への糸口になったことなど、苦労話もまじえて解説した。

 今後は地震予知にどうつなげるか、佐賀町では新たに井戸を掘って観測を続ける計画で、梅田教授は「どんな観測が効果的か、どんな場所が最適なのか、佐賀町で観測手法を確立すれば、サイエンスとして十分説得力を持つ。ぜひ協力をお願いします」と話していた。

 【写真説明】60年近くを経て解明された南海地震前の井戸枯れ現象について、梅田教授が今後の研究拠点となる佐賀町で報告した(佐賀町総合センター)

2005年4月21日付朝刊掲載


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