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津波情報伝達に基準 県内沿岸市町村
県内沿岸部の25市町村や消防本部などで組織する「県南海地震津波防災検討会」が21日、県庁正庁ホールで約60人が参加して開かれた。津波注意報、警報が出された際、各市町村が一定足並みをそろえた対応ができるよう統一的な基本措置を盛り込んだ原案が示された。
9月5日の紀伊半島沖地震で本県に津波注意報が出されたが、「海面監視で安全と判断した」「深夜に放送を流すことに抵抗があった」などの理由で住民に情報伝達しなかった自治体があるなど、対応がばらばらだった。このため県が地域の実情を尊重しながら一定の基準づくりを提案。高知市、須崎市、夜須町、大方町の4市町と県がワーキンググループで討議していた。
原案は、避難勧告・指示を出す区域を住民にあらかじめ周知徹底し、避難場所は住民自身が選ぶことの重要性を指摘。自助、共助の住民意識を日ごろから啓発していくことが住民の素早い避難対応につながるとした。
注意報、警報直後の防災行政無線や消防無線の伝達文として、「海岸、港、河川から離れ、近づかないようにしてください」「直ちにあらかじめ決めた場所に避難してください」などと例示。サイレンなど複数の伝達手段の併用を促した。
事務局は原案への意見を来年1月末までに集約し、2月ごろの会合に諮り決定する方針。津波の監視方法やデータの伝達方法、避難指示解除のタイミングなども検討していく。
県内全市町村に南海地震コーナー 被害記録など展示

昭和の南海地震発生から丸58年の21日、地震への啓発を目指して県内の全市町村に「南海地震情報コーナー」が設置された。高知市役所ではロビーに当時の被害写真や非常用グッズなどを展示。訪れた市民らが地震の惨状を写した写真などに見入った。
昭和の南海地震は21年12月21日に発生。県内では1万4049棟が被害を受け、死者・行方不明者は計679人に上った。
情報コーナーの設置は県が51市町村に呼び掛け、庁舎や図書館など109施設の一角に設けられた。県は全市町村に津波被害の学習用CDロムのほか、同地震の記録や被害想定資料などを配布。各市町村はこれ以外にも、家具の転倒防止装置など、それぞれ独自に展示物を構えた。
高知市は地震による地割れや倒壊した建物の写真のほか、保存食などの非常用グッズを展示。訪れた市内の男性(79)は「南海地震の時は堤防が決壊して播磨屋橋から東は水につかった。ぜいたくな今の時代に南海地震が起きたら大変」と話していた。
【写真説明】南海地震情報コーナーで被災写真に見入る利用者(高知市役所ロビー)
(2004年12月22日付朝刊掲載)