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津波防災へ初の予測図 南海地震など 海保作製
太平洋側で懸念されている東海、東南海・南海の各地震が起きた場合、主な港などを襲う津波の到達時間や高さを予測、船舶や人の避難に役立てる初の津波防災情報図を海上保安庁が作製し17日、公表した。「串本港(和歌山県)で地震発生50分後に高さ8・8メートル」などと、ポイントごとに津波の高さの時間変化や水流の速さを図やグラフで表している。対象は江ノ島付近(神奈川県)から本県の高知港、土佐清水港まで10都府県28の港や区域で、同庁のホームページ(http://www.kaiho.mlit.go.jp)に掲載されている。
同庁によると、各区域とも津波第1波の到達時間と最大の水位上昇、津波により沿岸で発生する流れの向きと最大流速を図示。各区域で4カ所ずつ波高の時間変化をグラフにした。津波が押し寄せる時だけでなく、引く時の情報図も作製した。
28区域で最も波が高いのは和歌山県の串本港で、第3波の8・8メートル。高知港では第1波は発生から約18分後に港口に襲来。最高は第4波の8・2メートルで、発生から約2時間後。最大流速は静岡県の下田港の27・7ノット(時速約51キロ)で、船の離脱は不可能という。
東京(新島)、神奈川、静岡3都県の11区域は東海地震を、愛知県以西7府県17区域は東南海・南海地震をそれぞれ想定して作製した。
政府の中央防災会議は既に市町村ごとの津波の高さ予想を公表、東南海・南海地震では土佐清水市で10メートルを超すなどと予測している。しかし港のポイントごとの高さや時間変化、水流の速度などのデータはなく、海上保安庁は、詳細な海底地形データから津波の伝わり方を独自にシミュレーションした。
同庁海洋調査課の谷伸課長は「発生から十数分で到達するので、船舶のエンジンをかけて沖合に脱出するのは無理。海事関係者はこうした情報を知った上で対応してほしい」と話している。
(2004年11月18日付朝刊掲載)