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南海地震死者最悪9600人 単独発生で県が被害想定
県は23日、「第2次県地震対策基礎調査」で試算した南海地震が単独で発生した場合の被害想定結果を発表した。最悪のケースで県内の死者は約9600人、家屋の全壊は約8万1600棟に上り、死者を約6200人と試算した中央防災会議(内閣府)の東南海・南海地震「同時発生モデル」の被害想定の1・5倍に相当する。この差は算定方式の違いによるとみられる。県危機管理課は今回の「単独発生モデル」を基礎資料として今後の地震防災対策を講じる方針。
今回の調査は、1854年に発生した過去最大級の安政南海地震と同規模のマグニチュード(M)8・4を想定。津波は最大で10メートル超として試算した。沿岸部を中心に震度6以上の領域がほぼ県内全域に広がり、高知市や中村市などでは震度6強となり、両市では「ピンポイントで震度7となる地域も発生する」(危機管理課)とした。
津波による死者は避難意識が高い場合は約3400人だが、低い場合には約7000人に拡大。建物の倒壊による死者は約1800人、負傷者は約9300人。がけ崩れでは約680人が、火災では約150人が死亡する(冬場の早朝で想定)と試算した。
津波による建物の全壊は約3万5700棟、揺れによる全壊は約3万1200棟。がけ崩れによる全壊は約9900棟で、液状化による全壊も約2100棟に上るとした。
中央防災会議の被害想定を大幅に上回った理由について県危機管理課は「本県の実情に合ったきめ細かな試算をした結果」としている。
県は平成5年に作成した、昭和南海地震(M8・0)を前提とした「県地震対策基礎調査」を全面的に見直した。中央防災会議の専門調査会が昨年4月に発表した東南海地震と南海地震が連動して発生するとした想定と、南海地震が単独発生した場合の2種類のモデルを、京都大学防災研究所巨大災害研究センターの河田恵昭教授らの助言を受け作成した。
同課は「両モデルを比較した結果、単独の場合の方が震度が大きく、揺れも強い上、津波の高さの再現性も優れている。河田教授ら有識者の助言も踏まえ、本県が被害想定をする上でのモデルには県モデルを採用するのが妥当だと判断した」と説明。単独発生の想定を今後の避難計画策定など一連の地震防災対策に活用し、8月3日には市町村や消防の防災担当者を対象に説明会を開催するなど啓発に努める。
(2004年7月24日付朝刊掲載)