―― 関連ニュース ――
東南海・南海地震 津波想定域に本県など16都府県
政府の中央防災会議は31日、今世紀前半にも発生する恐れがある東南海・南海地震で、津波被害を受ける可能性が高い地域に、16都府県の244市町村(合併に伴い4月1日現在では241市町村)を選んだ。本県では室戸市など沿岸25市町村が指定された。
地域内にある病院などの事業者は、避難対策などを盛り込んだ津波の対策計画を6月中旬までに作成する必要がある。同時に、対策計画の内容などを定めた防災対策推進基本計画も策定した。
対象地域は、東南海・南海地震で著しい被害が予想される地域として2003年12月に指定した大阪府など21都府県650市町村(同644市町村、本県は全市町村)の防災対策推進地域から選んだ。条件は(1)震度6以上の揺れが想定される地域は地震で堤防がすべて壊れる(2)震度5強以下の地域では堤防が壊れない―を前提に、津波で1メートル以上の浸水が予想される地域とした。
もともと水面より低いゼロメートル地帯では、堤防が壊れ浸水しても影響する津波の高さが10センチ未満であれば地域対象外とするなど選定方法に問題があるとの指摘が出ている。内閣府は「津波対策が主眼なので対象外となった。浸水地域には、同様の避難計画の策定を求めたい」としている。
対策計画の策定が必要なのは、30人以上が入る劇場など一定規模以上の病院、デパート、旅館や鉄道、学校、通信、放送、水道、石油類を製造、貯蔵する施設などを運営する事業者。
基本計画に基づき市町村などが避難地や避難路の整備などを盛り込んだ推進計画を策定。これを受け事業者は、津波警報が出た際の避難地、避難路、患者や観客への警報の伝達、顧客らの誘導方法を対策計画で示す。鉄道事業者らは運行中の列車などへの具体的な伝達、運行停止の方法などを定めるとした。
県 事業者把握し説明会
中央防災会議が31日、東南海・南海地震防災対策推進基本計画を発表したことを受け、県は同日、各市町村にメールで情報提供するとともに、今後早急に津波被害が想定される地域の事業者を把握した上で、津波防災計画の策定に向けた説明会などを開催する。
県危機管理課の坂東隆志課長は「住民への意識啓発に引き続き取り組む」とした上で、防災計画の策定期限まで2カ月ほどしかないことを踏まえ、「精力的に策定に取り組み、策定後もより実践的な計画となるよう見直していく」と強調。対象となる事業者らが集中する高知市などの自治体や消防機関との連携を強化する考えを示した。
また、21日には沿岸25市町村と構成する「県南海地震津波防災検討会」を開き、今回の基本計画を踏まえた津波浸水対策について具体的に協議する方針。
(2004年4月1日付朝刊掲載)