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昭和南海地震報告書を復刻 第5管区海上保安本部
第5管区海上保安本部海洋情報部(神戸)はこのほど、昭和南海地震(昭和21年)と三河地震(同20年)の発生直後に作成した計4冊の調査報告書を、本とCD―ROMにまとめ、56年ぶりに復刻した。津波や海面の高さの変化など、現地調査に基づく詳細な記録がつづられており、地震モデルを研究する際の補完、裏付けデータなどとしても活用されそう。
復刻されたのは「昭和21年南海大地震調査報告 昭和20年三河大地震調査報告」。海洋情報部の前身である運輸省水路部から海上保安庁水路局への移行期だった昭和23年に、「水路要報」として計4回にわたって発行された。
このうち昭和南海地震は、22年1月から5月にかけての調査記録で、「津波編」「海底地形編」「地変及び被害編」の3編、合わせて300ページ以上。本県や和歌山県など5県での実地調査や船による海からの調査をまとめ、写真や地図、グラフも豊富に収録している。
津波編には、安芸郡東洋町から宿毛市までの海岸線20カ所での津波や海面の変化などが記録され、「(幡多郡佐賀町では)地震後30分で第一波襲来し、大きいもの3回で第二波が最高、津波は伊与木川を3キロも逆行した」などと記述。発光現象などについても「地震前、南西方向に非常に強い光を見た」(高知市御畳瀬)、「地震時に相当数エビが岸壁に飛び上がった」(土佐清水市清水)など、漁民らのさまざまな貴重な証言を集めている。
また、海底地形編では地震前後の水深や海底地形の測量結果、地変及び被害編には地盤の昇降や海岸線の変化、建物や船の被害状況などがまとめられている。
同海洋情報部は、復刻した本とCD―ROMを本県のほか、昭和南海地震で被災した徳島、和歌山両県の防災、研究機関に寄贈し、第5管区海上保安本部のホームページにも全文を掲載。「埋もれさせておくのはもったいない資料ということで復刻した。防災意識の向上や研究に広く役立てていただければ」と話している。
【写真】56年ぶりに復刻された南海地震などの調査報告書
(2004年3月12日付朝刊掲載)