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東南海・南海地震 死者最大2万7000人 防災会議
東南海・南海地震による死者数は最大2万7000人、重傷者数は3万人とする政府の中央防災会議の専門調査会(座長・土岐憲三立命館大教授)がまとめた被害想定案が15日明らかになった。経済的損失も最大70兆円に上り、東海地震の被害想定や阪神大震災の被害をはるかに上回る。政府は17日の調査会で被害想定を正式決定し、和歌山県や大阪府など関係自治体と6月末をめどに調整し自治体などの防災対策に反映させる。
調査会は昨年12月、地震の揺れによる建物の倒壊によって最大8000人が死亡するとする想定結果を発表。今回は新たに津波や火災などによる死者数も加えた。
被害想定は、東南海地震と南海地震が同時にマグニチュード8・6で起こり、東海から四国の太平洋岸を中心に震度6強以上の揺れ、5メートル以上の津波が起きたとした。
最も死傷者が多いのは、阪神大震災の起きたのと同じ冬の午前5時で、死者数は(1)津波では避難率が71%だと2000―4000人、避難率が20%だと5000―1万人で、地震によって水門の閉鎖が不能な場合は8000―1万5000人に膨らむ(2)火災では風速によって100―600人(3)急傾斜地の崩壊では1000―3000人―と算定。倒壊被害も合わせ水門が閉められなければ8000―2万7000人、閉めれば7000―2万2000人と想定。重傷者は1万―3万人、要救助者は2万―5万人に上るとした。
経済的な直接被害は、個人住宅や企業施設、ライフラインの被害が30兆―50兆円、間接被害では生産停止により4兆―8兆円、東西間の幹線交通の寸断被害が1兆―2兆円、地域外への波及が5兆―10兆円などとしている。
東南海・南海地震 東海から四国沖にかけ100―150年周期で大きな被害をもたらすマグニチュード(M)8クラスの巨大地震で、21世紀前半の発生が懸念される。それぞれ単独で起きる場合や東海地震と同時に起きる可能性も。昨年7月に東南海・南海地震対策特別措置法が制定され、津波被害など厳しい被害を受ける地域を防災対策推進地域に指定し、防災対策の計画を作るとしている。
(2003年4月16日付朝刊掲載)