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![]() ―― 関連ニュース ――30年以内に確率40% 政府調査委が初予測
同委員会は、南海トラフ沿いで周期的に発生している南海地震(震源域は足摺岬沖―和歌山県潮岬沖)と東南海地震(潮岬沖―静岡県浜名湖沖=いずれも別図参照)について「切迫性はないが、発生の可能性は確実に高まっている」として四月から長期評価を開始。過去の発生状況、地殻変動の現状などを総合的に判断した。 それによると、十分な検討データがある1605年以降の4回の南海地震の平均発生間隔は114年。しかし、前回1946年はエネルギーの解放量が過去の平均より小さかったことなどから、次回までの間隔は約90年になるという。 このデータに基づき、次回の発生確率を計算すると、10年以内は10%未満だが、20年以内は約20%、30年以内は約40%、40年以内は約60%となり、2050年までには約80%の確率で発生するという予測結果が出た。 地震の規模は個別に起きた場合はM8・4前後、東南海地震と同時に起きた場合はM8・5前後となる可能性が高く、「前回の南海地震は規模が小さかったことを注意する必要がある」と指摘している。 また、同委員会は「南海トラフ沿いで大地震が発生する前後には、西日本で地震活動が活発になる」と警告。阪神・淡路大震災や今年3月の芸予地震などを予兆と考えることもできるという。 政府は今回の評価などを受け、近く内閣府の中央防災会議に「東南海・南海地震等に関する専門調査会」を設置し、震災対策の検討に入る方針。 文部科学省地震調査研究課は、「現在の科学技術の水準では、一般的に地震の予知は東海地震を除き困難といわれており、南海地震の場合は予知よりも対策が重要だ。特に高知県は前回を教訓に津波対策などに力を入れてほしい」と話している。 東南海地震と南海地震 東海から四国にかけた太平洋沿岸で100年から150年間隔で大被害をもたらすマグニチュード(M)8クラスの巨大地震。震源域が潮岬沖より東の場合を東南海地震、西を南海地震と呼ぶ。南海トラフで沈み込むフィリピン海プレートに押された陸側プレートがはねかえって起きる。古くは白鳳時代の684年に起きた記録もある。両方が同時に起きた1707年の宝永地震(推定M8・6)の死者は2万人以上とされる。前回の南海地震(M8・0)は1946年12月21日に発生。本県では死者679人、負傷者1836人などの被害が出た。 地震調査委員会 1995年1月の阪神・淡路大震災発生を受けて、地震に関する調査研究を推進する目的で同年7月に設置された地震調査研究推進本部内にある委員会。委員は学識経験者、関係省庁の担当者ら14人で、委員長は津村建四朗・日本気象協会相談役。これまで12地域の14活断層帯の評価を終えて公表。プレート間大地震では、昨年11月に宮城県沖地震を評価しており、今回が2カ所目。 【解説】東海に比べ対策に遅れ東南海地震と南海地震は、今世紀前半に必ず来るとされる巨大地震だが、20年以上前から予知、防災体制の整備が進んできた東海地震と比べ国レベルの対策は遅れていた。地震調査委員会が27日に公表した発生確率は、今後30年間では40―50%だが、50年間では80―90%に上昇し、時間とともに切迫してくることをあらためて示しており、防災体制の整備を国や関係自治体に強く促すものだ。 東海、東南海、南海の地震は、いずれも陸側プレートと、その下へ沈み込むフィリピン海プレートの境界で発生する海溝型の巨大地震で、同時か短い間隔で発生することが多い。 このうち1940年代の東南海地震と南海地震では起きなかった東海地震について政府は「切迫度が高く直前予知の可能性がある」として78年に周辺地域を地震防災対策強化地域に指定。 予知・防災体制の整備を最優先で行ってきたが、東海地震の切迫性や対策の「東海一極集中」を疑問視する声もあった。東南海、南海の防災対策が東海地震と異なるのは、今のところ直前予知の可能性がない点。「不意打ち」を前提に古い木造住宅の補強や都市の火災対策、津波の速報体制の充実を地道に進めるしかないが、それは同時にどこでも起きうる阪神大震災のような内陸地震の対策にもなる。 地震調査委の今回の評価を、こうしたより普遍性をもつ地震対策への第一歩にする必要があるだろう。 震度や被害の予測必要島崎邦彦・東大地震研究所教授の話 今回の評価結果は、これまでの研究成果をまとめたもので、現時点での地震学者の共通見解といえる。今後は震度や被害の予測を進めることが必要だ。両地震は発生の度に地震動や津波の性質が異なっているのが特徴で、次の地震は前回の昭和の発生より大規模になるとみられる。前回被害が小さかった地域でも油断は禁物だ。(2001年9月28日付朝刊掲載) |
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