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(5)環境づくり 楽しみ方の演出を
球団維持には年一億一千万円前後の金がかかる。四国・九州アイランドリーグ側から出る分配金など、いわば“外貨”が高知県に毎年流れ込んで来ている。多くの若者が職を求めて高知県外に出るなか、二十五人前後とはいえ、夢を抱いた二十代の青年が高知県内で汗を流す。高知ファイティングドッグスが消滅すれば、これらがゼロになる。 高知ファイティングドッグスは来季、資金をどう使うつもりなのか。半分以上の約七千万円は人件費で、残りは四千万円。最小の投資で最大の利益を生むよう知恵を絞ることになるが、「一点豪華主義」を北古味オーナーは掲げる。球場を遊園地のような雰囲気に変えるための設備投資を考えているという。 野球そのものにあまり興味がなくても、来れば楽しい―。そんな環境をつくらなければ、新たなファンは獲得できない。例えば、アナウンス席をスタンド内につくれば、観戦の感想や応援メッセージをファンに直接話してもらうことができる。 試合数が多い球場でスタンドに専用販売ブースをつくり、売り上げアップを目指すのはどうだろう。 今季、ホームゲームの総入場者数は一万三千四百八十四人。入場料、飲食販売などの売上金は計一千七百七十万円。グッズは球場外でも売られているが、客単価をどう上げるかがポイントになる。それには“お祭り”ムードを一層演出する必要があるというわけだ。 五月二十五日、宿毛球場で行われた愛媛マンダリンパイレーツ戦に米国人が多く来た。宿毛湾港に入港中の米イージス艦オカーンの乗組員たちだが、観客席で酎ハイを飲み、素晴らしいプレーには立ち上がって拍手した。 「雰囲気はまさにボールパーク。彼らは楽しみ方を知っている。これが独立リーグ」 北古味オーナーは、そう感じたという。 ゼロからの球団経営は手探り、手づくり。この一年の経験と反省を加えて来季に臨む。開幕まで五カ月を切った。若い経営陣の戦いはまだ道半ばだ。 【写真】ホーム最終戦でファンと記念撮影をする高知ファイティングドッグスナイン(9月15日、土佐山田スタジアム) =おわり (2008年11月10日付朝刊)
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