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コンサドーレ札幌のような「市民クラブ」の「本家」に挙げられるのが清水エスパルスだ。
Jリーグ発足時、唯一母体企業を持たず、自治体や市民、地元企業の共同出資によってできた。前身は県リーグ一部のチームで、「J」のレベルにはほど遠いと見なされていた。そんなチームがJの参加クラブに名を連ねられたのは、地域住民に自治体、企業挙げて盛り上げる「ホームタウン制」にかなう土地柄で、出来上がっていたからだ。
清水と違ってサッカーが根付いてなかった札幌でも、クラブは着実に浸透している。まだまだ苦しい運営だが、二〇〇〇年度から北海道、札幌市が合わせて二億円の補助金を出しているのも、今や札幌のシンボルとして認知された表れだ。ジュニアの育成にしても、これまでのU−18、U−15チームの二つから、さらにすそ野が広がる。五月、幼稚園から小学校三年までを対象としたサッカースクールの開校に向け、着々と準備を進めている。
Jリーグの目指すホームタウンの要件の一つとして、広場やスポーツ施設の核となる「地域に根差したスポーツクラブ」を普及させ、お年寄りから子どもまで、年齢や能力、目的に合わせて自由にスポーツができる環境を整える―ことがある。
ゆくゆくは競技を限らない「総合スポーツクラブ」に広げることを「百年構想」と位置づける。そうした土壌をつくり、広いすそ野の中からごく自然に優秀な選手が生まれる―。そんな時代になる環境づくりを、モデルとしたドイツより一世紀以上も遅れるが、目指しているのだ。
気の長い話ではあるが、本県にも同じような理念で始まろうとしている事業がある。
Jリーグと同じくドイツをモデルに、文部科学省が全国の市町村に設置を進めている「総合型地域スポーツクラブ」。高知市が〇一年度から三カ年でこの補助事業に取り組む。「サッカー」を広く「スポーツ」に置き換えた地域づくり。二、三校程度の隣接する小学校区をモデル地域に指定し、地区体育会に学校を連携させたクラブを模索する。プロクラブには縁遠い「総合型地域スポーツクラブ」だが、環境づくりでもまずは動きだすことは、大きな一歩だ。
こうした取り組みを高知に根付かせるためにも、北海道に浸透していく「スポーツ文化」の懸け橋となり得るコンサドーレ札幌。まちを元気にできるスポーツの力を信じたい。
(運動部・森一公)
=おわり
【写真】ショッピングセンターで試合を観戦する札幌市民。チームは町のシンボルになった(札幌市厚別区)
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