2017.03.04 08:30

海援隊士から高知県知事に 石田英吉を紹介する初の企画展

石田英吉の足跡を紹介する企画展(高知県安芸郡安田町の安田まちなみ交流館「和」)
石田英吉の足跡を紹介する企画展(高知県安芸郡安田町の安田まちなみ交流館「和」)
 3月4日に開幕する「志国高知 幕末維新博」に合わせて、高知県内各地の観光施設ではリニューアルが進み、関連した企画展なども次々と始まる。

 海援隊士で明治期には高知県知事などを歴任した高知県安芸郡安田町出身の石田英吉(1839~1901年)を紹介する企画展が4日、安田町内の安田まちなみ交流館「和(なごみ)」で始まる。石田の本格的な企画展は高知県内初。幕末の動乱期と明治期で区切り、4カ月ごと2回に分けて足跡を紹介し、志士から官僚、政治家に転身した郷土の偉人の実像をたどる。

 中山郷中ノ川(現安田町中ノ川)の医師、伊吹泰次の長男。坂本龍馬の義兄で安田町の儒学者、高松順蔵に学び、田野学館では後の「野根山二十三士」となる清岡道之助らと交友した。

 大阪の「適塾」で医学を学んでいた時期に武市半平太と道之助の会談に同席。その後は吉村虎太郎らの天誅(てんちゅう)組に加わり、さらに中岡慎太郎が率いた忠勇隊に参画し、各地を転戦。高杉晋作らとも交流があったという。

 その後、龍馬と行動を共にし、海援隊士として活躍。戊辰(ぼしん)戦争では軍監を務め、維新後は高知県知事や貴族院議員などを歴任し、「野根山二十三士」の顕彰にも尽力した。

 企画展の第1弾は7月2日までで、生い立ちから明治維新までを紹介。海援隊が出版した英語教本や石田の写真など25点を展示し、石田が所有していた「新政府綱領八策」の写しや石田宛ての手紙などの史料とともに石田の生涯をパネル解説する。

 解説文では天誅組の参加者が明治維新後にほとんど生き残っていない点を指摘。「共に死生を誓いたる同志、今幾人かある」との石田の述懐を紹介し、心境をしのばせる。

 第2弾は7月から11月に開催予定。企画した安田町教育委員会の中村茂生さん(52)は「志士から官僚になって両立させた人物はあまりいない。背景を含めてしっかりとした石田英吉像を伝えたい」と話している。

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カテゴリー: 文化・芸能幕末維新博観光安芸

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