2017.02.17 08:20

続エリンちゃんは不思議ちゃん(7)中学校 形式的な対応心細く

 「ママが死んだら、エリンも死ぬつもりだった」。意識を失った私のそばで何もできず絶叫し、怯(おび)える時間を過ごしたエリン。私も降参です。

 「このままではいけない」と、小学校からお世話になっているスクールカウンセラーの先生に相談しようと思いました。私たち親子は距離を取り、お互いを客観的に見る必要がありました。ですが、予約は1カ月も先。行き詰まり、「もう持たない」と感じた私は中学校の先生に相談しました。

 先生からはやはり、「無理しなくていいですよ」となだめられました。「エリンちゃんは発達障害だから」という前置きが繰り返されることも少し気になりました。「エリンちゃんのペースでいいですよ」と言われ、「焦る私が至らないのだ」と落ち込みました。

 でも、忙しい中で話を聞いてくださったことに感謝しました。先生はエリンが登校できるようにと、居場所として「図書室」を用意してくださいました。

 「いつでも待っています」との言葉に安心しつつも、「無理をして登校しなくていい」という支援のもと、「登校を促すのが大変なんです」と伝えることはできませんでした。以前「家で勉強を教えるのが大変」と相談した際には、「勉強はいいですよ。それより才能を伸ばしていきましょう」と言われました。書籍でも読んだことのある専門家のアドバイス通りに、事は進みます。

 基礎学力だけは必須と考える私は、家庭勉強の指導に熱がこもりました。ですが、私は数学が苦手。エリンに「ママの教え方は古い。全然分からない」と言われ、鼻血が出る始末です。私は自宅で一人、彼女と向き合うことで孤立していきました。

 先生方が「発達障害」について学び、理解を深めてくださることに感謝しつつも、どこか形式的な、血の通わない対応に、心細さを感じずにはいられませんでした。

 小学校のころはもっと気軽に相談ができ、歩み寄れていたように思い出します。中学校は生徒皆が「大変な思春期」を迎えます。先生方も緊迫した毎日を送っています。悩みを抱え、相談を希望する保護者も多いので、仕方ないと思います。わが子と毎日向き合う親と、先生方とのすれ違いは否めません。

 「親の苦悩は誰にも分からない。エリンの母親は私しかいないのだから、真摯(しんし)に受け止めよう」。私はそう考え、孤立と折り合いをつけました。




* 自信持てなかった
 ママに平手でたたかれて腹が立った私は、ママを蹴り上げてしまいました。すると、そのまま倒れこんだママは動かなくなりました。「どうしよう…。死んだかもしれない」。そう思いました。私は怖くてずっと泣いていました。

 このころの私は本当につらかったです。心の中がぐちゃぐちゃで不安で、自分に全く自信が持てませんでした。これが一生ずっと続くと思うと、たえられないと思っていました。その不安をママに分かってほしくても、分かってもらえませんでした。

 ママは「ちょっと落ち着いて考えよう」と、カウンセラーの先生に相談していましたが、私も私で孤独でした。家から出ると不安で、涙が勝手に出てきていました。学校で、先生に「エリンちゃんは発達障害だから、自分のペースでいいよ」と言われると、正直とても複雑な気持ちでした。(漫画とコメント・エリン)

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