2017.02.16 08:16

眠れぬ母を救いたい 高知市の山崎さんが重症児デイ施設開設へ

講演する山崎理恵さんと次女の音十愛さん(右)=2016年11月、高知県宿毛市総合社会福祉センター
講演する山崎理恵さんと次女の音十愛さん(右)=2016年11月、高知県宿毛市総合社会福祉センター
2016年、高知新聞に「音十愛11歳 奇跡の笑顔」連載

 2016年、高知新聞が連載した「音十愛(おとめ)11歳 奇跡の笑顔―全盲・重複障害を生きる」の母、山崎理恵さん(49)=高知市=が、かつての自分と同じ境遇の母親たちを救うため、重症心身障害児の放課後等デイサービス施設開設へ動きだした。そのためにNPO法人を設立し現在、高知県に承認を申請中。9月オープンを目指している。

 利用対象は在宅で、医療的ケアが必要な重症児。この種の施設は看護師、保育士の確保がネックで、高知県内には高知市を中心に7施設(定員は5人か6人)あるが常に満杯状態。利用を断られた母親の負担は大きく、介護・看護疲れで慢性的な睡眠不足に陥っている。
 山崎さんは2016年10月、音十愛ちゃんの出産以来、11年ぶりに仕事に復帰。高知市内の重症児通園事業所に常勤看護師として勤務。経験を積みながら施設開設の準備を始めた。

 施設経営は素人だが、高知県外の先発団体のアドバイスを受け、県内の医療、福祉、学識経験者らの賛同も得て1月半ば、NPO法人「みらい予想図」を設立。仕事の傍らスタッフ、物件探し(高知市内西部)をしている。

 定員は5人。送迎車や福祉機器購入、人件費などで初期費用が1千万円程度必要。自己資金ゼロのため、大半を金融機関で借金。10年計画で返すという。

 在宅生活を送る医療的ケア児は、高度医療の発達で急増。家族のレスパイト(休息)確保は全国的問題に。行政頼みでは展開が遅いため、当事者の母親が自ら施設を開く動きが増えている。

■山崎さんが16日に香南市で講演■
 山崎理恵さんは2月16日午後1時半から高知県香南市野市町、「のいちふれあいセンター」で開催の市社会福祉大会で「絶望から希望へ」と題して講演する。問い合わせは香南市社会福祉協議会(0887・57・7300)へ。

音十愛11歳 奇跡の笑顔〜 全盲・重複障害を生きる


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