2017.02.11 08:15

小社会 達筆なのはもとより。まるで定規を当てたように…

 達筆なのはもとより。まるで定規を当てたように上から下へ真っすぐ、端正な字が並んでいる。文字は人を表すという。坂本龍馬の書状に見える奔放さはうかがえないが、ずいぶん真面目できちょうめんな性格ではなかったか。そう推察する。

 南国市の県立歴史民俗資料館で開催中の「幕末の土佐 書跡にみる人物群像」展(5月10日まで)。中でも土佐藩重役・吉田東洋の史料は味わい深いものがある。

 〈自ら量らずして毅然(きぜん)事に任ぜんと欲す。愚もまた甚しいかな〉。藩政を牛耳った剛腕政治家。自重を促す忠告もあったが、漢学の師に宛てた手紙に「自分は計算なしに毅然として事に当たろうとする。その愚かさも極めてひどい」。真情に共感する人もいよう。

 山内家の親族を殴打し、閉居中に安政の南海地震に遭う。生業を失い嘆く領民。津波で潮をかぶり痩せた土地を誰が肥沃(ひよく)の地に戻すのか。災いを転じて福を招く機会は今しかないのに、罪人の自分は復興の陣頭指揮に立てない…。悔しさを吐露した漢詩にも胸を打たれる。

 龍馬も盟約した土佐勤王党から見れば敵役。ワンマンさでは反感もねたみも買ったろう。それでも騒乱の世に土佐藩の存在を高める素地を固めた。有能な官僚だったことに疑いはない。

 暗殺を予感したかのように自らを「薄福の人」とした東洋。その目に、天下り先の確保に余念のない平成の官僚たちの姿はどう映っているか。


2月11日のこよみ。
旧暦の1月15日に当たります。つちのと み 三碧 先負。
日の出は6時54分、日の入りは17時47分。
月の出は18時06分、月の入りは6時47分、月齢は14.1です。
潮は大潮で、干潮は高知港標準で0時06分、潮位-16センチと、12時24分、潮位52センチです。
満潮は6時41分、潮位170センチと、18時11分、潮位174センチです。

2月12日のこよみ。
旧暦の1月16日に当たります。かのえ うま 四緑 仏滅。
日の出は6時53分、日の入りは17時47分。
月の出は19時08分、月の入りは7時29分、月齢は15.1です。
潮は大潮で、干潮は高知港標準で0時44分、潮位-14センチと、12時59分、潮位46センチです。
満潮は7時13分、潮位170センチと、18時50分、潮位173センチです。

カテゴリー: 小社会


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