2016.06.02 14:30

高知の中学校が修学旅行に大阪の町工場を積極活用

圧力計の調整工程を見学する中村西中生(大阪市大正区の木幡計器製作所)
圧力計の調整工程を見学する中村西中生(大阪市大正区の木幡計器製作所)
 中小町工場が集まる大阪市大正区が2016年度、修学旅行を対象にした工場見学ツアーに取り組んでいる。11月までに全国の小中高校13校が参加を決めている。中でも高知県は4中学校が参加または検討中という積極派。「日本の物作り」の現場で高知の生徒たちが刺激を受けている。

 5月24日。中村西中学校(高知県四万十市)の2年生9人は、ボイラーや船舶に使われる圧力計メーカーの「木幡計器製作所」を訪ねた。

 「多くは立ち入り禁止の場所に設置されているので、初めて見たという人も多いかな。地味で目立たないけれど、社会を陰で支えているとても大切な機器なんです」。木幡巌社長(48)の説明を聞いた生徒たちは、興味深そうに計器をのぞき込んだ。

 中村西中学校は「自分たちが四万十市の未来に対してどんな貢献ができるか」をテーマに、四万十市の産業を調べる学習に3年間を通じて取り組んでいる。今回の工場見学は3泊4日の修学旅行の一部。69人が3班に分かれ、木幡計器製作所のほか壁紙の輸入業者や農業機械製造メーカーを訪れた。

 引率した岸本教恵教頭(55)は「高知では目にする機会の少ない産業に触れることで、自分たちの暮らす街を外から見る視点を育んでほしい。将来の選択肢を広げる一助にもなれば」と話す。

 木幡計器製作所でメモを取りながら熱心に見学していた酒井涼さん(14)は「私たちの生活を支えている機械の大切さと、それが人の手で丁寧に作られていることを知り、とても面白かった。高知に帰ったらお母さんたちに教えたい」と声を弾ませていた。

 大正区の工場見学は中村西中学校のほか、久礼中学校(高岡郡中土佐町)と城北中学校(高知市)も参加。秋に修学旅行の一環として計画している学校もあるという。木幡社長は「彼らの心にちょっとでも物作りの意義や楽しさ、魅力を届けることができればうれしい」と話していた。


カテゴリー: 教育


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