2018.02.14 08:59

寒波で難儀な暮らし 高知県内山間部で給水設備凍る

ガチガチに凍り付いた屋内の手洗い場(大川村井野川)
ガチガチに凍り付いた屋内の手洗い場(大川村井野川)
 全国的に厳しい寒波に見舞われている今冬、高知県内山間部では沢から引いた給水設備が凍るなどして、蛇口をひねっても水が出ない状態が断続的に続いている。特に水を多く使う洗濯や入浴に支障を来しており、住民から「こんなに長く水が不自由なことはめったになかった。早くぬくうなって」と悲鳴が上がる。

 吾川郡いの町の本川で氷点下10・4度を記録するなど、山間部で氷点下10度前後になった所も多かった8日。土佐郡大川村の標高約500メートルにある井野川集落の川上千代子さん(65)の家では、屋内でも蛇口周辺が氷にびっしりと覆われていた。

共同タンクの様子を見に来た山中久男さん(同村大平)
共同タンクの様子を見に来た山中久男さん(同村大平)
 村内の簡易水道は役場周辺しかなく、ほとんどの集落では沢から引いた水を共同タンクに集め、各家庭にホースで分配している。ホースのどこかが凍ったのか、川上さん方では水が出ない状態が続いたほか、水が出ても、寒さで「風呂にためた水が凍った」という。

 井野川集落よりさらに上、標高約700メートルの大平集落では、1月半ばから断続的に水が止まっているという。1人暮らしの近藤十三子(とみこ)さん(82)は、水が出る時にバケツなどあらゆる入れ物に水をくみ、凍った時は日光で溶かして家事に使う。「これほど何日も水が来んことはなかった。どうしようもない」と諦め顔だ。

 住民が一番困るのは風呂と洗濯。親戚の家や近隣自治体の温泉施設に行く人もいれば、「冬は汗をかかないから」と我慢する人も。隣の土佐町のコインランドリーに行って洗濯する人もいるという。

 大平集落に住む山中久男さん(69)が共同タンクの一つを点検すると、蛇口をひねっても水はチョロチョロとしか出ない。このタンクからは近藤さん宅を含む13戸と防火水槽に配水しているが、この冬は少雨で沢の水量がもともと少なく、凍りやすいという。

 山中さんは「夜、(凍結防止に)蛇口から水を出しよっても凍る。これが山の冬と思わないかんね。早くぬくうなってほしい」。山間部に暮らす人々の願いは切実だ。

カテゴリー: 主要環境・科学嶺北


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