2018.02.13 08:15

コールセンターなど事務系企業誘致進む 高知市以外にも広がり

 コールセンターなど事務系企業の高知県内誘致が、高知市以外にも徐々に広がりを見せている。県が2004年度に助成制度を制定して以降、13社が計14事業所を開設済みで、うち11カ所は高知市にあるが、高岡郡四万十町や四万十市などにも実績があるほか、5月には土佐市でも新たなコールセンターが始動する。助成制度の準備を始めた自治体もあり、今後も誘致熱は続きそうだ。

5月にコールセンターを開設する「NIC土佐コンタクトセンター」の研修。2月からパソコン操作、電話対応のマナー習得などに14人が取り組んでいる(土佐市高岡町乙)
5月にコールセンターを開設する「NIC土佐コンタクトセンター」の研修。2月からパソコン操作、電話対応のマナー習得などに14人が取り組んでいる(土佐市高岡町乙)
 土佐市に進出するのは「ネットワークインフォメーションセンター(NIC)」(東京都)。子会社の「NIC土佐コンタクトセンター」が運営する。

 業務内容は、通信販売の注文受け付けや、商品への問い合わせなどの対応。20人規模で始め、フル操業時には約80人の雇用を見込むという。現在14人が研修に取り組んでいる。NICは14年に四万十町にコールセンターを開所。県内では土佐市が2カ所目となる。

■「熱意感じた」
 土佐市は、2008年に事務系企業進出への助成制度を定めた。オフィス賃借料の半額補助(月額最大50万円)や開設費用(最大1千万円)、従業員1人につき1回最大30万円(障害者は40万円)の雇用促進奨励金などを盛り込んでいる。

 しかし、実際の誘致活動は、従来型の工場建設を伴う製造業などが軸だった。それが、2014年春に四万十市と四万十町、2016年12月に南国市と、コールセンター開設が相次いだことが刺激に。土佐市民からも「やりたい職種がなくて若者が流出している」「主婦が働ける職場が欲しい」などの声があり、雇用の選択肢を広げるため事務系誘致に力を入れるようになった。

 そして2017年7月、高知市で開かれた立地企業交流会の席上、NICから打診を受けた。

 NIC土佐コンタクトセンターの佐々木隆行マネージャー(46)は「四万十町のセンターは社員の定着率が高く、会社は高知に好印象を抱いていた。事業をする上で自治体の協力も必要で、土佐市には熱意を感じた」と話す。高知市に近いという地理的な条件や、人口規模、助成制度や物件の有無などを調査の上、判断したという。

■東部も意欲的
 県東部の自治体も誘致に動き始めた。安芸市は現在、助成制度の準備を急いでいる。企画調整課の野町あゆみ主幹は「誘致に成功した県内自治体には、助成制度がある。それがないと不利」と話す。

 室戸市は、5年間で最大1億円という助成制度を2014年度に設け、誘致活動中だ。東京や大阪で開催されるコールセンター見本市などに担当者が出向き、積極的にPR。誘致実現には至っていないが、東京の会社が現地調査に訪れたこともある。

 高知県企業立地課の土居秀臣課長は「企業側の反応も変わり、進出していない自治体にもチャンスがある。ただ、競争相手は県内だけでなく全国。条件が同じ所はたくさんあり、PR力が必要」と話す。

 希望職種がなく県外に流出していた人の受け皿、U・Iターン者の定着などが期待される事務系企業の進出。県と各市町村の誘致活動は続く。

カテゴリー: 政治・経済


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