2018.02.09 08:20

雇い止め問題 高知大学は8割無期転換 県大は全国初の訴訟に

 パートや契約社員ら雇用期間が定まっている非正規労働者が同じ職場に5年を超えて勤務すれば定年まで働けるようになる「無期転換ルール」が4月に始まるのを受け、東京大学や徳島大学など全国の大学で無期雇用とする動きが出ている。高知県内でも高知大学が有期契約職員の大半を無期雇用に転換する方針だが、全員が対象ではないため「雇い止めだ」と反発も起きている。高知県立大学では訴訟に発展している。

 高知大学によると、高知大学の就業規則は非常勤職員の雇用期間を原則3年、例外措置として5年としている。現在は看護師や窓口業務の職員らが約1200人いるという。

 無期転換ルールを定めた改正労働契約法が2013年4月に施行されたのを受け、高知大学は2012年度以前に採用した職員を無期契約の対象にした。8割に当たる約千人が対象で、希望すれば無期雇用される見通しだ。

 2013年度以降に採用した職員については、従来通り有期雇用とする方針。このため、高知大学の教職員組合は、最長5年で契約を打ち切られるいわゆる「雇い止め」になるとして「恒常的な業務に携わっている職員は多い。希望者全てに無期転換ルールを」と反発している。

 大学人事課は「2013年度以降に採用した人には有期契約であることを明示しており、法に基づいた措置をしている」との認識を示しており、組合側との交渉を続けている。

 高知県立大学(現在の非正規職員10人)は雇用期間を「3年」と定める就業規則を変更する予定はないという。

 これに対し、2016年3月で契約が切れた元契約職員2人が「3年での打ち切りは合理的理由がない」として同年5月、雇用主の高知県立大学法人と大学後援会を相手に雇い止めの無効を求める訴訟を高知地裁に起こした。大学側は「就業規則に雇用期間を明記している」などと反論している。

 高知県立大学の教職員組合によると、職員が「無期転換逃れ」として訴訟を起こしたのは全国の大学で初だという。判決は3月6日の予定。

 高知工科大学(現在の非正規職員30人)も雇用期間の上限が5年の有期契約。大学総務課は「無期転換に関する相談は現場から出ていない」としている。

カテゴリー: 政治・経済


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