2018.01.14 08:20

鉢に輝く氷のグラス 自然の芸術「逆つらら」  高知市の民家

鉢の上に現れた氷のグラス(13日午前、高知市春野町仁ノ)
鉢の上に現れた氷のグラス(13日午前、高知市春野町仁ノ)
 なぜ氷のグラス!? 高知市春野町仁ノの田村俊彦さん(73)が12日、自宅庭にある氷が張った睡蓮(すいれん)鉢の上に、カクテルグラスのような氷の造形ができているのを見つけた。専門家によると、いくつもの条件がそろわないと見られない「逆つらら」とも呼ばれる自然現象で、田村さんは「何かいいことがありそう」と喜んでいる。
 
 高知市の最低気温が氷点下3・4度と今季一番の冷え込みとなった12日午前、田村さんが鉢で飼っているメダカに餌をやろうとして気付いた。最初は「家で使いゆうグラスを誰かが置いたがやろう」と思ったが、よく見ると氷でできていて驚いたという。
 
 “グラス”は高さ約4センチ。三角錐(すい)を逆さまにした形で、ストライプの模様と透明感が美しい。下部は水面の氷とくっついていて、寒さが続いた13日もそのまま残っていた。
 
 鉢の上に覆いかぶさったツバキの木から水滴が落ちて凍った? 風で水面が波打ってそのまま凍った? 家族であれやこれやと推測したのだが…。
 
 雪氷学を専門に研究している富山大学(富山市)の対馬勝年名誉教授(75)によるとメカニズムはこうだ。
 
 まず水面が凍り、次に内部の水が凍る。凍って体積が増えた水が逃げ場を求め、水面の凍り具合が弱い部分を持ち上げてさらに凍る。これを繰り返し氷の上に氷の造形物ができるのだという。
 
 気温が氷点下で、天気が良く、風がないことなどいくつもの条件が重なる必要があるといい、「逆つらら」とも呼ばれる。高知県内での発見事例は過去にもあるが、対馬名誉教授は「自然にできるのは非常に珍しい」と話している。
 
 新年早々に庭に現れた氷の芸術。田村さんは「神様が『えい年にしなさい』と置いていってくれたがやろう」。

カテゴリー: 社会高知中央


ページトップへ