2017.12.28 08:15

高知県内の自治体が職員採用難 12市町村が越年で追加募集

 2018年度採用の職員を募集した県内34市町村のうち12市町村が、受験者の少なさや内定者の採用辞退などを受けて、越年での追加募集を予定または検討していることが、高知新聞社の調べで27日までに分かった。特に保健師や保育士などの有資格職、土木などの専門技術職の不足が目立つ。受験者には「少しでも早く内定を得たい」と他の自治体や民間企業を併願し、取捨選択する傾向もあり、若者の県外流出に歯止めがかからない中、地元に残った貴重な人材を奪い合う構図も見える。

 追加募集を予定または検討しているのは、室戸市、安芸郡田野町、安芸市、香南市、南国市、土佐郡大川村、長岡郡本山町、吾川郡いの町、仁淀川町、高岡郡津野町、日高村、幡多郡三原村。募集理由の多くは、受験者が少なかったことや辞退者が出たことによる。

 中でも室戸市は10月の試験で保育士、保健師、水道技術が受験者ゼロ。一般行政、土木技術、消防を含めた全職種でも、受験者が計26人と低調だった。

 2015年から試験日を早めるなどして受験者増に成功している安芸市でも、今年は採用辞退に伴い、初級事務と消防士を追加募集する。

 市制施行以来、初の追加募集に踏み切った南国市は2017年、行政職の受験者が前年の166人から113人と大幅に減った上、合格発表後に保育士・幼稚園教諭1人、行政職1人が辞退した。

 担当者は「自治体を掛け持ちで受験する学生が増えており、(辞退者は)併願先に合格したのだと思う。“パイの奪い合い”という感じ」と悩ましさを抱えている。

越年で追加募集を行う県内市町村の募集要項
越年で追加募集を行う県内市町村の募集要項
採用にあの手この手 専門試験廃止、年齢制限上げ
 有資格職や技術職を中心に、県内12市町村が2018年度採用試験で越年の追加募集を迫られ、まちづくり、むらづくりを支える人材の確保が、受験者不足や内定辞退にあえいでいる。各市町村は近年、応募者の確保へ、専門試験をなくしたり、年齢制限を引き上げたり。あの手この手で策を講じているが、抜本策は見いだしにくい状況だ。

 追加募集する12市町村のうち10市町村が土木技術や保育士、保健師などの専門職を募っており、これらの不足が顕著になっている。

 追加募集を行わない高知市でも、2018年度採用の土木、建築、電気、機械、化学の各技術職の合格者は上級初級合わせて13人と、32人程度としていた採用予定人員を下回った。

 土木などの技術職は近年、好況で民間志望が増えているとされるが、県内の大手建設企業に勤める男性は「根本的な担い手不足。現場は50~60代が現役。20~30代がいない」と指摘する。

建設OB臨時雇用
 募集人員確保へ、室戸市は2017年度採用の試験から土木系技術職の専門試験をやめ、一般事務職などと同様の筆記試験を課している。

 室戸市によると、土木系技術職の志望者は近年、1~3人で推移。採用は2015、2016年度、ゼロが続いた。...


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カテゴリー: 政治・経済


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