2017.12.22 08:00

小社会 〈人間の海鼠となりて冬籠る〉寺田寅彦。南国高知…

 〈人間の海鼠(なまこ)となりて冬籠(ごも)る〉寺田寅彦。南国高知出身の物理学者には、冬は苦手だったのだろうか。私たちも朝、なかなか布団から出られない日々が続いている。冬ごもりというと、何だか無精者のイメージが浮かぶ。

 山は眠り、野は枯れ、手はかじかむ。冬という季節の言葉には陰鬱(いんうつ)な響きを感じるものも多い。人間その他の生命力も減退する時季だろう。きょうは太陽の高さが最も低くなる冬至。

 太陽の力をいかにも弱々しく感じることを、昔の人は不安に思い恐れた。だから「カボチャやこんにゃくなど生命力の強いものを食べ、みそぎとしてユズ風呂に入った」(坪内稔典「季語集」)。その風習は今に受け継がれている。

 日の短い冬至だが、「一陽来復」の日でもある。この日を境に日脚がほんの少しずつ伸び始める。昔は冬至の前後に太陽の復活を願って祭りが行われ、万物のよみがえりを願った。それだけ春が待ち遠しかったのだろう。

 太陽が戻ってくるとはいえ、太陽光が冷え切った地球を暖めるには時間がかかる。「冬至冬なか、冬はじめ」で厳寒期はまだ続く。坪内さんは冬至から立春のころまでを「いわば地球の解凍期だ」と表現する。太陽光と地球の冷えた大気が戦い、年末低気圧、クリスマス寒波などの気象変化を引き起こす。

 衣食住などの面で冬には随分強くなった現代だが、南国の無精者も気を引き締めたい年の瀬である。


12月22日のこよみ。
旧暦の11月5日に当たります。みずのと  ひつじ  二黒  先負。
日の出は7時06分、日の入りは17時02分。
月の出は9時45分、月の入りは20時31分、月齢は3.9です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で1時53分、潮位9センチと、14時12分、潮位77センチです。
満潮は8時38分、潮位160センチと、19時43分、潮位157センチです。

12月23日のこよみ。
旧暦の11月6日に当たります。きのえ さる 三碧 仏滅。
日の出は7時07分、日の入りは17時03分。
月の出は10時23分、月の入りは21時26分、月齢は4.9です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で2時27分、潮位16センチと、14時52分、潮位79センチです。
満潮は9時13分、潮位156センチと、20時21分、潮位148センチです。
カテゴリー: 小社会


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