2017.10.23 14:30

[2017衆院選] 高知県民の声「政権におごり」「結果意外」安倍1強に不安も

県民一人一人が思いを込めた重い1票。当選者の担った役割と責任も重い(22日夜、高知市桟橋通2丁目の県民体育館)
県民一人一人が思いを込めた重い1票。当選者の担った役割と責任も重い(22日夜、高知市桟橋通2丁目の県民体育館)
 与党圧勝で幕を閉じた2017衆院選。安倍政権の政治姿勢の是非を問うた戦いに、国民は「是」の判断を下した。ただ、高知2区では無所属の新人が、10選を目指した自民党の前職に2万票以上の差をつけて当選。全国では反政権与党の受け皿として、リベラル系新党が大きく機能した。県民はどのように1票を行使したのか。台風一過の“選後”に聞いた。

 「建設業などが強い高知県でも、『安倍1強』という状態に対して危機感が働いたのではないか」

 2区の激戦をそう振り返るのは、高岡郡佐川町の自営業の男性(38)。「民主党旋風が吹いた時でも自民党が議席を独占したように、高知県民には独特のバランス感があるのかもしれない」と土佐人の選択を分析する。

 そんな投票行動を象徴するのが自民支持者の“造反”だ。

 2区で当選した広田一さんに投票したという宿毛市の自民党員の80代男性は、山本有二さんに「TPP(環太平洋連携協定)は地元で反対して国会で賛成した。選挙民をなめているおごりがある。たまりたまった反感が出た」と厳しい目を向けた。

 高岡郡四万十町の農業の60代男性も「前回の衆院選では、山本さんに投票したけど…。あれほどTPPに反対すると主張しながら、国会では手の平を返した。これからも、政党よりは人を見て投票するつもり」。

 迷って迷って山本さんに入れたという高知市の農業の60代男性は「2区で広田さんが勝ったのは、『自民は数におごらず、もっとしっかりせーや』という表れ。高知の人はそういう面でまともかも」と、選挙結果を冷静に見る。

 「選挙結果=安倍政権信任」と結び付けることを不安視する声も多い。

 土佐清水市の住職の男性(36)は「一番の懸念は性急な改憲。自民党の改憲草案通りとなれば、国防軍の創設もあって国のかたちが大きく変わる。将来に不安を感じる」とし、室戸市の60代主婦は「(自公過半数で)安倍さんのやりたいようになるのでは、と心配。もっと議論し、国民のことを考えた政策を進めてほしい」。

 一方、山本さんに投票したという四万十町の女性(60)は「結果は意外で驚いた。農業関係の人が離れたのかな。安定した政権運営が大事だと思う。今回の選挙も反対派の人は安倍批判ばかりで疑問に思うところもあった」と、野党の“離合集散”を批判。

 長岡郡本山町の自動車整備士の男性(39)は「(与党は)こればあ力を持ったんやったら、選挙期間中に言っていた子育て支援を本当に実現してほしい。政策が地方の末端まで行き届くまで時間がかかる。傲慢(ごうまん)にならず、地方創生に力を入れてほしい」と仕事の手を止めて話した。

 与党のおごり、野党のごたごた、ふがいなさ…。高知市の女性(64)は期待を込めて選良たちに訴える。

 「山本さんの(小選挙区の)落選は、有権者がおきゅうを据えたということ。与党も野党も消費税の増税を巡って、降って湧いたように子育て支援とか、凍結とか聞こえのいいことばかり言っていた。目先の人気取りはもういい。国民の生活を長い目で見た施策を考えて」

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