2017.10.19 08:18

[2017衆院選] 高知2区の候補を追って

(上から届け出順)

「まっとうな政治を」と訴える広田一さん(土佐清水市三崎)
「まっとうな政治を」と訴える広田一さん(土佐清水市三崎)
 広田一さん(49)無所属・新 代弁者となる気概で
 木々が覆いかぶさる細道。もう15分、家も人も見ていない。公示初日の午後なのに、選挙カーの沈黙が続く。

 10軒余りの集落に行き着いた。住民の男性が言う。「ここまで来てくれる政治家はおらん。広田さんしか」

 この1時間で何票を獲得できたか。市街地を連呼して回れば、もっと稼げるのでは―。 だが、譲れないものがある。

 「発言力の小さな地域に光を当てるのが政治」「うその政治はしたくない」。車は、ぶれずにその道を行く。

 「国難」と銘打った解散。この選挙は政治家のためか国民のためかと、問い掛けながらの行脚。「自分がぶれたら有権者を裏切る。筋の通った政治を取り戻したいと思う」

 時間の許す限り街頭演説を打つ。「(政権が進める政策に)地元では反対し、国会に行くと賛成に変わる二枚舌政治を変える」と。

 ある朝、ついに声がかれた。それを見た海辺の住民が、のど飴(あめ)をくれた。飴をなめると不思議と声が戻った。「人の声を代弁し、議論する。だから代議士と呼ぶ」。地方の声を届けたいとの一念に、突き動かされている。

「責任ある政治が必要」と訴える山本有二さん(高知市春野町)
「責任ある政治が必要」と訴える山本有二さん(高知市春野町)
 山本有二さん(65)自民・前 与党への期待を背に
 「大変厳しい、崖っぷちの戦い。今までのキャリアはゼロ、裸一貫、皆さんにお頼りするしかありません」

 街頭演説の冒頭は、そんな訴えから始まった。住宅地に気迫のこもった声が響く。

 農相を務めた1年はなかなか高知に帰れなかった。今夏に退任し、じっくり県内を回ろうとしていた矢先の衆院解散。接戦とみられる戦いに危機感はかつてないほど強い。

 マイクを置き、聴衆に駆け寄る。「おおー、お元気そうで」「頑張ってよ」。知り合いも多く、張り詰めた表情が手を握るたびにほぐれていく。

 反応は日に日に増してきた。折り返しの日曜日、高知市春野町の個人演説会では会場が聴衆で埋め尽くされ、「中選挙区時代を含めて今回が一番多い」と笑顔を見せた。

 「地域ごとの課題解決に期待して人が来てくれるんやから。それにちゃんと応える政策論争をしたい」

 年金、インフラ整備、北朝鮮問題…と語る内容は広く、農相経験を基に1次産業振興も強調する。「責任ある政治ができるのは今の与党だけ」の言葉に一層力をこめている。

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