2017.10.14 14:40

高知愛 皮肉込めて 高3小松さんに県展新人賞

「見た人に足を止め、長い時間楽しんでもらいたい」と話す小松榛日さん(高知市のかるぽーと)
「見た人に足を止め、長い時間楽しんでもらいたい」と話す小松榛日さん(高知市のかるぽーと)
最低賃金715円/地味/龍馬に頼りすぎ
 「最低賃金715円」「ほぼ森林」「龍馬に頼りすぎ」―。開催中の「第71回県展」。批判精神や皮肉を込め、高知をポップに表現したポスターがグラフィックデザイン部門新人賞に輝いた。作者は、高知工業高校3年、小松榛日(はるひ)さん。「高知って地味だし『日本の中の外国』という感じがするけど、人が面白く、楽しい。マイナスを逆手に取ろうと思いました」と作品に込めた郷土愛を語った。
 
 「どうしたもんでえ高知県~高知県を元気にするためのポスター~」と題したB1サイズの作品。学校の課題として制作することになり、当初は映画のポスターを構想したが、知識が不十分だと思い至り、「私は何を知っちゅうろう? 地元のことかな」。普段考えていることや自分で調べた情報、友人との会話をノートに書きため、架空の居酒屋「コウチケン」のメニューに見立ててデザインした。
 
 「高知ってお酒のイメージが強いので、居酒屋のがやがやうるさいイメージを出したくて」。とはいえまだ居酒屋に行ったことはない。ひろめ市場や昭和のレトロな看板などを参考にした。
 
 「地味」「龍馬に頼りすぎ」「新幹線永遠の憧れ」…。マイナスの意味がある言葉には二重線を引いて新しい価値を与えたり励ましたりする言葉を添えた。「『地味』だけでは解決しない。そこから考えるようにと思って。『龍馬』は好きだからゆえの言葉。岩崎弥太郎、板垣退助…。他にもいるよ、って言いたかった」
 
 飲食店でアルバイトをしている経験から、全国平均より低い県の最低賃金(現在は737円)も悲嘆を込めて加えた。
 
 折しも初めて投票権を得た選挙期間中。「政治は高校生には難しいですが、高知の良さをもっと生かしてほしい。『投票に行かん』選択肢はないです」ときっぱり。
 
 将来の夢はグラフィックデザイナー。「審査員の浅葉克己さんに見てもらえて、大きな賞をもらえたことがすごくうれしい」と笑顔で喜びを語った。
 
 県展は高知市九反田の市文化プラザ「かるぽーと」と同市高須の県立美術館で、22日まで。

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カテゴリー: 文化・芸能県展文化


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